かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:アダム・フィッシャー指揮デンマーク室内管弦楽団によるベートーヴェン交響曲全集8

今月のお買いもの、9回シリーズで取り上げています、e-onkyoネットストアにて購入しました、アダム・フィッシャー指揮デンマーク室内管弦楽団の演奏によるベートーヴェン交響曲全集、今回はその第8回目です。

第8回目は第8番。結構すっきりとした演奏は結構ありますが、情熱的な演奏でその存在感を高めています。快速さを単なる表面的なものにとどめず、古めかしさの中にある革新性を存分に引き出す効果を得ています。

このコンビにかかってしまえば、ファンからは凡庸な作品のように見られてしまいがちな第8番もとても魅力的な作品に聴こえてしまうから不思議です。それはそもそも、作品が持つ魅力だったかもしれません・・・・・

古典派の時代から現代まで、オーケストラは拡大をし続けました。そしてその間、オーケストラの団員達の技量も上がりましたが、そもそも大人数になったのは作曲家が求めた表現と、大人数により音の分厚さを求めたからです。

しかし今では、さらに技量が上がり、古典派の作品くらいならそれほど分厚い音を必要としなくなりました。であれば、基本室内オケで十分であるわけです。この全集はここまで「新しいオーケストラの時代」を明確に宣言しているわけです。この辺りはなかなか評価する人は少ないようです。

もちろん、まだ1曲第九が残っていますけれど、それでもこの演奏の新しさは変らないだろうと思います。ここまで全く飽きさせない演奏を聴かせてくれる全集も珍しく、まさに「新しいオーケストラの時代」を告げる演奏であると言えるでしょう。

 


聴いているハイレゾ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第8番ヘ長調作品93
アダム・フィッシャー指揮
デンマーク室内管弦楽団
(Naxos 96kHz/24bit)

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