今月のお買いもの、平成28年11月に購入したものを御紹介します。今回は、ディスクユニオン新宿クラシック館にて購入しました、リストの宗教合唱曲集を取り上げます。
レーベルはナクソスのこのアルバム、じつは内容は以前ご紹介したものと被っています。
今月のお買いもの:リスト 十字架への道程、ミサ・コラリス
http://yaplog.jp/yk6974/archive/1466
被っているのは、「十字架への道程」。十字架への道行とも訳されるこの作品は、イエスの磔刑の場面を描いた作品です。
ヴォリュームもあることから、メインになるのでしょうけれども、以前上記エントリで言及しました通り、作品としてもすぐれたもので、淡々とした中に緊張感がみなぎる作品です。
このアルバムでは本当に淡々と演奏されておりますが、それがイエスが背負った運命を予感させ、聴き手をその世界へと引き込んでいきます。本当に素晴らしい作品だと思います。
一方、他の作品はこのアルバムでは小品を収録しており、アヴェ・マリアなどは絶品です。何と味わい深く、そして暖かいのでしょう!リストがピアノ作品で見せるような超絶技巧はそこにはなく、徹底した静謐さと温かさが存在します。
演奏もそれを引きだすかのように、pp〜ffを十分に表現しています。指揮はディエゴ・ファソリス。以前ケルビーニのレクイエムを取り上げた時のアルバムの指揮者ですが、実に素晴らしい仕事をしています。合唱団はルガノ放送合唱団。安定したアンサンブルと絶妙な表現力で、リストの作品の一側面をしっかりと伝えてくれています。いい仕事です。
特に、「十字架への道程」は編成としてはアマチュア合唱団向きなので、是非ともチャレンジしてみていいのではないでしょうか。
聴いているCD
フランツ・リスト作曲
アヴェ・マリア S20/1
至福S25
パーテル・ノステルS41/1
十字架への道程S53
父なる主S29
フリオ・ザナシ(バリトン)
アントネッラ・バルドゥッチ(ソプラノ)
ドロシー・ラブーシュ(メッゾ・ソプラノ)
ウルリヒ・ラウシュ(バス)
パウロ・クリヴェラッロ(オルガン)
ディエゴ・ファソリス指揮、ピアノ
ルガノ・スヴィッツェラ放送合唱団
(Naxos 8.553786)
地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。
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