かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ラター レクイエム、宗教音楽集

今月のお買いもの、平成28年8月に購入したものを御紹介しています。今回はディスクユニオン新宿クラシック館にて購入しました、ラターのレクイエム他をご紹介します。レーベルはナクソスです。

いやあ、悩んだんですよね、山野で売っている、エムプラスのと・・・・・

で、フォーレを聞いた感触では、エムプラスのほうがいいだろうと思っていますが、でも・・・・・

聴いてみたらです、これもいいんですよ!

何と言っても、合唱団がラターと親しい、ケンブリッジ聖歌隊。西側特有のビブラートが強い発声ですが、さすが、素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれます。

さて、このブログは合唱好きな人も来てくださるので、耳タコかもしれませんが、オケ好きの人からすれば、ラター?誰それ?って感じでしょうから、まずその説明から参りましょう。ま、フォーレのレクイエムの時にもご紹介していますがー

ジョン・ラター
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%BF%E3%83%BC

そもそもが、合唱作品の作曲家ですが、管弦楽もこういった長大宗教曲を中心に存在します。このレクイエムはそういったオケ付きの作品の一つになります。だからこそですが、フォーレのレクイエムに対して、校訂を加えたという事になります。

そのラターのレクイエムですが、元々このナクソス盤も名演と言われていたものなので、ディスクユニオンで見かけた時はラッキーと思いました。新譜でもナクソスですから1200円ほどのものが、その半値程度で購入できたのですから。

実は、レクイエムだけはちょっとだけ聞いたことがあります。でも、このCDの良い点は、それ以外の宗教作品が収録されている点です。しかも、合唱作品にこだわっていません。レクイエムという、最も有名な合唱作品を中心に、ラターの作品集となっているのが優れています。勿論、演奏もバッチシ!

ケンブリッジの軽めで、しかし存在感のある発声は美しく、透明です。芯がしっかりしており、所どころ力強くもあります。

ネットではウィキしか説明がないのが残念なのです。というのは、ウィキにはこうあるんですが・・・・・

「20世紀後半の作曲家としては異例なほど保守的で、前衛的・実験的な要素はほとんど見られない。それに代わって、ポップで歌うのが楽しい旋律とすっきりとした和音が曲の基調をなし、諸所に変拍子やジャズのイディオムを混ぜることで現代性を加えている。また、グレゴリオ聖歌を引用するところや、民謡を積極的に取り入れることもあり音楽を専門としない人たちにも親しみやすさがある。」

合唱曲は、確かにそう見えますし、じっさいにそうです(ただ、レクイエムは現代のキリスト教を反映し、怒りの日がありませんが、ドラマティックさもあります)。しかし、オルガン曲を聴きますと、それは一面的だと気づくでしょう。むしろ、宗教曲をよく聞かれる方であれば、メシアンそっくりだと思うのではないでしょうか。私も実際、最後に収録されています「復活祭の主題による変奏曲」を最初聞いた時は、メシアンだと思いました。

オリヴィエ・メシアン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A8%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%B3

メシアンと言えば、「トゥランガーリラ交響曲」など、管弦楽作品が想起されますが、じつはオルガン作品も多く手掛け、宗教作品もあります。そのオルガン作品と、ラターのオルガン曲には似た部分があります。その上で、メシアンはかなり前衛的で、ラターは保守的だと言えます。ラターのほうが旋律がはっきりとしています。だからこそ、アマチュア合唱団には好評なのでしょう。

今月、木下牧子の作品集を買ってきましたので、それは別にまたエントリ立てますが、日本の作曲家にもラターやメシアンのような作曲家がいることを、アマチュア合唱団に知ってもらえればなと思います。

その意味では、確かにレクイエムは素晴らしい演奏ですが、それよりもオルガン作品を聴いてよ!というのが、私の偽らざる心です〜




聴いているCD
ジョン・ラター作曲
レクイエム
合唱とオルガンのための降臨祭アンセム
無伴奏二重合唱のためのアンセム
合唱とフルートのためのアンセム
合唱とオルガンのための2つの祝福
7拍子ののトッカータ
復活祭の主題による変奏曲
ニコラウス・リマー(オルガン)
ニコラウス・コロン(オルガン)
ティモシー・ブラウン指揮
シティ・オブ・ロンドンシンフォニアのメンバー
ケンブリッジ・クレア・カレッジ聖歌隊
(Naxos 8.557130)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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