かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:クリュイタンス ベートーヴェン交響曲全集4

神奈川県立図書館所蔵CDクリュイタンスのベートーヴェン交響曲全集は今回が第4回目。第4集を取り上げます。偶数番号ですから偶数なので、収録曲は第6番と第8番になります。

クリュイタンスがどんな指揮者なのか、ウィキを再掲しておきます。

アンドレ・クリュイタンス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B9

この音源では、まさしくこのウィキの通りの、「品格と色気を極限まで引き出したエレガントな演奏」を聴くことが出来ます。

まず、第6番「田園」はその演奏が最上の絵画となって聴き手に迫るものです。音楽を聴いているのに、美しい風景画が、3Dのようにまぶたに浮かんでくる・・・・・そんなことがあるかも知れないくらい、豊潤で気高い音楽を楽しませてくれます。

第8番は初めてメトロノームを使った作品ということもあり、テンポに気を使っている演奏ですが、しかしそれでも豊潤さはそこかしこに漂っています。この曲はまるでハイドンへ回帰したかのような作品ですが、クリュイタンスの指揮ではまるでロマン派です。この作品が間違いなく、19世紀の作品であることを確認させてくれます。

このクリュイタンスの指揮は、ベートーヴェンの作品を決して重いイメージだけで考えてはいけないということを私たちに訴えかけています。とてもロマンティックです。しかし、古典派的な形式美もしっかりと有するんだということを、クリュイタンスはベルリン・フィルという重厚なドイツ・オケで現出させています。

これを聴いたとき、私は唸りました。形式美の中にある、豊潤でロマンティックで、それでいて抜けるような青空が見えるかのような気高さと爽快さ。なんて色彩感あふれる演奏なのだろう!と。

もちろん、この音源が録音された1960年代は、録音に色付けをすることが当たり前ですから、録音エンジニアの腕もあるわけなのですが、それも含め、こういった演奏のアプローチがあるんだということを、教えられたというよりも、自らの無知を打ちのめされたというほうが正しいでしょう。

ベートーヴェンだけは、全集を複数持っておいてもいい・・・・・そう思わせた演奏なのですが、それがすぐ実現しようとはさすがに思わなかったです・・・・・それについては、また別の時に。



聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
交響曲第8番ヘ長調作品93
アンドレ・クリュイタンス指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団



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