かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:クリュイタンス ベートーヴェン交響曲全集5

神奈川県立図書館所蔵CDクリュイタンスのベートーヴェン交響曲全集の第5集は、奇数ですから奇数番号の交響曲となります。これが全集最後で、もちろん収録曲は第九です。

そもそも、この全集を借りたいという理由がこの第5集にあったのです。シューリヒトで、ドイツ人の指揮者でフランスのオケの演奏を聴いたわけです。では、フランスの指揮者でドイツオケの演奏が聴きたいと思ったわけです。そこで目を付けたのが、この全集だったというわけです。

まあ、正確にはクリュイタンスはベルギー人ですが^^;

さて、この第九では、ちょっといささか残念な部分が多々ありまして、まずアンサンブルが崩壊しかけている部分がある点が挙げられます。特に第4楽章でそれが顕著です。さらには、以下のサイトでは編集ミスということになっていますが、テンポが突然変わることによる乱れです。

「第九を聴く」24 フランス系の指揮者たち ミュンシュとクリュイタンス
http://numakyo.org/c_daiku/24.html

教会の残響は私はそれほど気になりません。一番最初に買ったCDがスウィトナーで、それが教会だったからです。再生機の問題かもしれません。私は図書館のですからリッピングしたうえでパソコンで聴いています。それと、第4楽章のvor Gott!の部分は同感です。ritもそうですが、そうしながらもフェルマータは基本通り六拍伸ばしています。

オケはかなりアグレッシヴに行こうとしているんですが、クリュイタンスがそれを許さないって感じです。ですので、もしかすると編集ではないかもしれませんが、やはり編集ミスである可能性が高いと思います。それが残念ですね。そのミス後のアグレッシヴな演奏から、練習番号Mへなだれ込むのは本当に感動します。

それ以外は、本当に端整な演奏なのです。この時期、カラヤンベームといった指揮者が振っていたベルリン・フィルが端整な演奏になるとこれだけ艶のある演奏をするのかとびっくりします。

つまり、全体的には、第4集までに現出した、品格があり色彩感豊かで豊潤な演奏を聴くことが出来ます。

合唱団は本当に秀逸です。それと合唱部分では、当たり前ではあるかも知れませんが、バリトン・ソロの後で合唱が入る部分で、楽譜通りソプラノが入っていないのも素晴らしいです。意外とこれに触れない評論はあまたありますから、何度も触れますが・・・・・

本当にスコアをよく研究して振っているなと思います。第九を歌うということは、そういったことへの興味の入り口にもなり得るので、余裕がある人はぜひ合唱団の方でもスコアを手に練習してみるのもいいと思います。そうすると、オケとのアンサンブルがとても楽にできるようになります。

私も一度だけですがそれをやったことがあり、その時に使ったポケットスコアを今でも取ってあります。ヴォーカルスコアは故あって捨てざるを得ませんでしたが、ポケットスコアは取っておいて本当によかったと思います。

できれば聴いた曲はすべてスコアがあればと思いますが、なかなかそこまでできません。ネット上で閲覧できるものも試したことがありますが、使いにくいので以前それを観ながら書きたいと述べたことも有りますがやらないでいます。

こういった演奏も、スコアを観ながらですと、いろんな発見があるものです。



聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」
グレ・グローエンスタイン(ソプラノ)
カースティン・マイヤー(コントラルト)
ニコライ・ゲッダ(テノール
フレデリック・グスリエ(バス)
ベルリン聖ヘドウィッヒ大聖堂聖歌隊
アンドレ・クリュイタンス指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団



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