かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:ノイマンのドヴォ1

今回のマイ・コレは、ドヴォルザーク交響曲第1番です。指揮はヴァーツラフ・ノイマン、オケはチェコ・フィルハーモニー管弦楽団です。

これを買ったのは全くの偶然でした。地元の貸しヴィデオ屋で見つけた中古なのです。ですので今でもケースは壊れそう・・・・・

でも、この名演をたしか300円くらいで買ったと記憶しています。ほんの冒険のつもりだったのですが・・・・・

それが、実は逆で名演だった、というわけです。

ノイマン/チェコ・フィルのドヴォルザーク交響曲全集はいくつか存在しますが、少なくともこの演奏がなされたシリーズが一番いいという評判になっているようですね。それは確かにこの第1番を聴いて、納得する部分が数々あります。

まず、全体的な疾走感です。ノリの良さと言いますか、そういったものにあふれているんですね。かといって軽くはないですし、過度に重々しくもない。バランス感覚に優れた演奏です。

そもそもこの第1番「ズロニツェの鐘」は、ドヴォルザークの第1番目の交響曲でありながら、長らく出版されなかった曲でもあります。彼がドイツのコンクールに送った曲なのですが、当選しなかった上に返送されなかったが故に、ドヴォルザークの生前に演奏機会がなかったことが理由です。

そして、ドヴォルザークの校訂が入っていない唯一の曲でもあります。ドヴォルザークは自分の作品に結構改訂を入れていまして、多くはその後のものが使われています。しかしこの曲はそれをする機会がなかったが故に、作曲されたそのままを保つ唯一の作品となりました。それゆえか、このCDでは演奏時間は51分と実はドヴォルザーク交響曲の中では最長を誇ります。

しかしその長さが不思議と気にならないのです。ただ、やはり若書きと思われるくどい繰り返しだったりはあるんですが、それを差し引いても、その長さが全く気にならないんですね。

そんな点も、この演奏の素晴らしさを物語っています。

チェコ・フィルは特にセル/クリ―ヴランドの演奏と比較される運命にありますが、果たしてそのコンビとはこの「ズロニツェの鐘」に関してはどちらがいいのでしょうね・・・・・一度、セル/クリ―ヴランドでも聴いてみたい曲です。

ドヴォルザークの若い生命力あふれるこの曲を、どこまでみずみずしく演奏できるか・・・・・その加減は、私は若書きの曲であるが故に難しいのでは?と思います。完璧なだけでは乗り越えられない、指揮者の学習とオケの集中力が試される曲だと思います。

ドヴォルザークという作曲家に、どれだけリスペクトできるか、それがカギになるような気がします。少なくともチェコ・フィルは、祖国の作曲家ということで、この演奏ではその「尊敬の念」をそこかしこで感じるのです。その上で、過度に力を入れないその演奏は、私はとても素晴らしいバランス感覚だと思います。



聴いているCD
アントニン・ドヴォルザーク作曲
交響曲第1番ハ短調B.9「ズロニツェの鐘」
ヴァーツラフ・ノイマン指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
(DENNON スプラフォン COCO-6217)


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