かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

音楽雑記帳:ダニエル・バレンボイム指揮ウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラによるベートヴェンの第九を聴いてみる~全集の第5集として~

音楽雑記帳、今回はここまで取り上げてきました、府中市立図書館のライブラリである、ダニエル・バレンボイム指揮ウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラによるベートーヴェン交響曲全集の第5集として、もう一度第9番を聴いてみたいと思います。

この演奏は10年前の2015年にすでにエントリを立てております。

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ゆえに、今回は全集の中では取り上げておりません。実際借りてきた時もこの第9番はリッピングしていません。ですが今回は保有するCDをリッピングして、新たに聴いてみようという企画です。なぜなら、2015年当時、私はCDを直で聴いたレビューだったためです。現在では基本的にCDで音楽ファイルをTune Browserで192kHz/32bitにリサンプリング再生して聴いています。その再生でこの音源を聴いてみたらいったいどうなるのか、そして全集をここまで聴いて来たことから俯瞰すると何が見え、聴こえてくるのかに注目したいと思います。

基本的な演奏のフレームワークは、上記エントリと変わることはありません。ですがここまで全集を聴いて来た上で再度この演奏を聴きますと、この第九に照準を合わせたかのような、素晴らしいアンサンブルと力強さを感じます。お互いがお互いの音を聴きあい、しっかりと連帯の音楽を鳴らしています。

バレンボイムも結構テンポを揺らすのですがオーケストラはしっかりついて行っています。パレスチナ人の団員たちは経験が不足していると思われますがこの第九ではしっかりついて行っています。乱れるところが何一つとしてなく、素晴らしい演奏になっているのも特徴です。そのために、私はこの第九に照準を合わせた演奏をここまでしてきていると判断したわけです。

また、今回PCでかつリサンプリング再生して気づいたことがあります。それは、第4楽章において合唱団は口語体で歌っているという点です。おそらくですが、10年前の私はCDを直で再生していたため気づきにくかったのだと思います。そのため口語体だと断定するのを避けたのだと思います。記憶はそこまで定かではないですが私自身触れていないということはおそらく判別しにくかったため言及しなかったと考えるのが自然です。ですが今回リサンプリング再生してみるとはっきりと口語体で歌われているんです。

CD付属のブックレットには実は一緒に歌ってみましょう!と歌詞にカナが振ってあるのですが、そこに実ははっきりと「会話では」、つまり口語体ではこう発音するというカナもあります。つまり、文語体でも口語体でも歌えるようにしてあるのです。これは一つには当時すでに口語体で歌われることが広まりつつあったこともありますが、演奏が口語体だからということもあるのだと思います。ドイツ語会話に慣れている人であればそんな説明は要りませんが文語体でいまだに歌っている人だとそれが当たり前なので、わざわざつけたのだと思われます。演奏が口語体なのになぜ文語体でつけてしまうのかと疑問に思う人がいてもおかしくありませんので・・・ちなみに、ブックレットには合唱団が口語体で歌われているという説明はありません。

CDを直で聴くということは、44.1kHz/16bitのデータで再生するということを意味します。しかも当時使っていたオーディオは高いものとは言えずDENONの5万円程度のコンポです。いい音では鳴りますが精緻な再生という意味ではもっと値段が高い再生装置にはかないません。ゆえに分からなかったと言えるでしょう。ですが今回リサンプリング再生で192kHz/32bitという精緻な音にしてみるとはっきりと口語体で歌われているのが浮かび上がります。そもそもはそのデータをCDのサイズでも記録されているけれど、再生装置を選んでしまうという点では不足していると言えるでしょう。ここでも私が言う「ハイレゾとは安価でいい音が楽しめる技術」ということが証明された格好です。

また、当時はYouTubeの演奏に比べて多少おとなしく聴こえましたが、今回改めてリサンプリング再生して聴いてみますと意外とそんなことがないんです。力強く生命力のある演奏ですし、どっしり系のテンポであってもリズム感もしっかりあります。ここでも疑似ハイレゾというリサンプリング再生の威力が証明されました。特に周波数ではなくビット数が大きくなることによる効果が大きいと思います。ビット数が大きくなるということはそれだけデータが細かくなるので精細な再生が実現できるということを意味するためです。

ゆえにCDではぼやけていたものがPCでははっきり聴こえるようになることは私の中ではあるあるで、今回もやはりという結果になっています。Qobuzあたりでこの音源を探されるのであれば、仮にハイレゾがなくてCD音質のものしかないという状況であっても私は購入をお勧めするものです。特にTune Browserを持っていてスピーカーが192kHz/24bitまで対応するのであれば、リサンプリング再生で精緻ないい音が楽しめますし、それによって生命力のある連帯の音楽が味わえます。中東がきな臭くなっている現在でこそ、聴かれるべき演奏であると考えます。

 


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