かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンによるシューベルト交響曲全集4

東京の図書館から、シリーズで府中市立図書館のライブラリであるスウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンによるシューベルト交響曲全集をとりあげていますが、今回はその第4集をとりあげます。

第4集では、現在は第7番とされている「未完成」と、ロザムンデに関わる作品が収録されています。なのでちょっとしたシューベルト管弦楽作品集となっています。

第7番(どうしても私は第8番と表記したくなるんですが)は、ロマンティックさの中にいいテンポ感が存在し、結構驚きもありつつ、それが嫌味ではないという不思議な演奏。ベートーヴェンでもそういう演奏はありましたけれど、むしろシューベルトだとそれがぴったりなのが不思議です。ベートーヴェンだとむしろそれだとなあという演奏になることが多かったのですが。

それはもしかすると、オケがシュターツカペレ・ベルリンということもあるのかもなあと思います。「ベルリン国立歌劇場管弦楽団」と訳されるこのオケは、つまりは旧東独の国家機関の一部だったわけで、どうしてもプロパガンダと無縁とはいかないわけです。ベートーヴェンのようなメッセージ性の強い作曲家の作品だと、どうしてもプロパガンダなどが入り込み、スウィトナーが表現したい音楽が100%実現できなかったのかもしれません。

それが、シューベルトなら、メッセージ性はそれほどでもないので、思う存分自分が表現したい音楽を、オケと作り上げることができたのかもしれません。それは以前神奈川県立図書館で借りてきたドヴォルザーク交響曲全集でも同じことを感じました。

その意味では、東独が無くなった以降の、スウィトナーシュターツカペレ・ベルリンとのコンビの演奏が聴きたかったなあと思います。予想できる演奏は、N響との第九だったりします。それは結構いい演奏だったのを思い出します。しかも、ここに収録されている第7番と同じ感じでした。

一方、ロザムンデ。借りてきた序曲と、劇中の音楽とが収録されていますが、生き生きとしていて演奏する喜びすら感じられる目覚ましい演奏!

こういう事があるので、このコンビの演奏は捨てがたいんですよね~。時にはあれ?というものもありますがー

 


聴いている音源
フランツ・シューベルト作曲
交響曲第7番(旧第8番)ロ短調D759「未完成」
劇音楽「ロザムンデ」の音楽
 序曲(劇音楽「魔法の竪琴」D644より転用)
キプロスの女王ロザムンデ」付帯音楽 作品26D797より
 バレエ音楽第1番ロ短調(No.2)
 間奏曲第3番変ロ長調(No.5)
 バレエ音楽第2番ト長調(No.9)
オトマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン

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