かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンのシューベルト交響曲全集1

東京の図書館から、今回は府中市立図書館のライブラリをご紹介します。今回から5回シリーズで、スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンの演奏するシューベルト交響曲全集をとりあげます。まず今回は第1集です。

スウィトナーという指揮者は古典派~ロマン派にかけての作品を降らせますと本当に素晴らしい指揮者です。以前マイ・コレクションでもベートーヴェンをご紹介していると思います。とはいえ、ベートーヴェンに関してはいいものとそうではないなあと感じてしまうものとが混在していると思いました。

それがシューベルトでもそうなのかと思い、借りてきたのがこの全集です。何せリッピングしてしまえばデータだけですし、場所も取りませんのでもしあまり気に入らなくても後悔は少ないでしょう。その意味では、気分としてはストリーミングに似ていると思っています。もし場所をとってしまいそうであれば、WAVにしてあるのをflacにしてしまえばいいだけです。

そんな気楽な感じで借りてきたこの全集、正直言えばベートーヴェンよりはこっちのほうがいいなあというのが実感です。これは神奈川県立図書館でドヴォルザークを借りてきたときも同じ印象で、実はその神奈川県立図書館で借りてきたときの印象が良くて府中でも借りています(実際、第7番は好きな演奏です)。

大抵スウィトナーだと番号順で、このシューベルトも基本そうなっています。まずは第1番と第2番。第1番はその筆致からいろいろ言われますが、私としてはベートーヴェンを研究しているなあと思います。第1楽章のトランペットなんて、まるでベートーヴェンの「田園」の禁則「もぐりこみ」のように、全く違和感ないです。

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若々しいその音楽を、みずみずしく演奏するシュターツカペレ・ベルリン。そもそもはベルリン・フィルよりも歴史と伝統があるオケですから、そのあたりの表現力は抜群です!シューベルトだと、すでに持っているムーティ指揮ウィーン・フィルとどっちを選ぼうか、かなーり悩むところです。

第2番はもう少し「大人に」なった感じですが、その若々しさは健在。完成度も第1番よりも高く、シューベルトという才能をもっと評価していいのではと思います。まあ、評価するなんて自由ですけれど、聴いているとなんで当時の後期ロマン派の巨匠たちがシューベルトを評価していたかが、感覚的にわかろうというものです。

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この第2番でも、はつらつとした演奏。かなりテンポアップですが、それでも強迫的な感じがないんです。演奏側が音楽を楽しんでいる様子がダイレクトに伝わってきます。1985年の録音なので、一応まだ旧東側なんですけどね・・・・・

録音当時マニアにはかなり評価されていた演奏ですが、その当時私はベートーヴェン「しか」聴かないような青年でした。いやあ、文字通り青かったです。こんな素晴らしい演奏を袖に振っていたんですから。アホですね、はい。ようやくその本当の「良さ」がわかる年齢になったのかもしれませんが、評価する人はもっと前からわかっていたはずなのに。いまその良さがわかっただけでも、良いことだと思うことにします。

 


聴いている音源
フランツ・シューベルト作曲
交響曲第1番ニ長調D82
交響曲第2番変ロ長調D125
オトマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン

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