かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンのシューベルト交響曲全集5

東京の図書館から、シリーズで府中市立図書館のライブラリであるスウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンによるシューベルト交響曲全集の第5集です。

最後の第5集には、第8番「ザ・グレート」が収録されています。旧第9番ですね。どうもこの新しい番号はしっくりきません。

むしろ、番号がないものにつけて、全く付け替えるほうがしっくりくるのですが・・・・・

さて、この演奏は、開始は普通と思いきや、教会の残響をうまく使っていいアンサンブルと響きになっており、その響きと和声に特徴があり、いい意味で脅かせてくれます。こういう意外性好きです。

特に東ベルリンのキリスト教会を使っているので、その特性を生かした演奏がこのコンビの特色ですが、このザ・グレートでも聴けるのは本当にうれしいことです。おそらく、ザ・グレートの演奏の中でも一、二位を争うものです。

昔は私もシューベルト交響曲はそれほど好きというわけではありませんでした。嫌いというか、興味がなかったんです。しかし最近はシューベルト交響曲は好きになっていますし、その中でも特に好んでいるのが、未完成ではなくこのザ・グレート、なのです。

アインザッツもいいアクセントとなっており、それが生命力へとつながっています。本当にいい演奏ってそういうちょっとしたことなんですが、そのちょっとしたことをしっかりやるオケは一流だと私は思っていますが、シュターツカペレ・ベルリンも一流だと言っていいでしょう。

スウィトナーの芸術とも言っていいこの演奏。いいオケによりサポートされているのが素晴らしいと思います。全集を俯瞰すれば、ここまで疑問を持つ演奏が一つもなく、ほとんど魅力的な演奏を聴かせてくれたことは本当に幸せです。こういうすべてにおいて満足できる全集など本当にめったにありません。いいライブラリを府中は持っているなあと思います。それはおそらく、司書さんのセンスなので、いい司書さんが府中にはいる、ということを意味します。

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐという意味でも、なかなか図書館へ行って資料を借りるということは難しいと思いますが、終息したらぜひとも借りることをお勧めする資料です。

 


聴いている音源
フランツ・シューベルト作曲
交響曲第8番(旧第9番)ハ長調D944「グレイト」
オトマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。