かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:スウィトナーとシュターツカペレ・ベルリンによるベートーヴェン交響曲全集3

東京の図書館から、3回シリーズでオトマール・スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンによるベートーヴェン交響曲全集を取り上げていますが、今回はその第3集を取り上げます。

第3集には第4番と第5番「運命」が収録されているのですが、第5番はすでにCDで持っているため、借りてきたときにリッピングもしていませんし今回取り上げません。なお、飛ばしている第2集には第3番「英雄」が集録されており、これもまたすでにCDで持っているため割愛しています。

さて、第4番はどっしり系の演奏で、スタンダードな演奏に終始していますが、これまた情熱的でいいんです。第4番は最初にヴァント指揮バンベルク響で買っていますが、これでもよかったなあと思います。つくづくもう全集そろえてしまえばよかったのにって今となっては思います。まあ、図書館にあるおかげでぞろったのですが。

どっちかと言えば、第4番に関してはクライバーばりの速いテンポの演奏が好みで、最初からクライバーのような演奏を!と思って買ってきていますが、クライバーのような演奏に出会ったのは同じ府中市立図書館で借りてきたラトル指揮ウィーン・フィルだけです。後はこのスウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンと同じような演奏ばかりです。とはいえ、それぞれ個性はあって飽きませんが・・・・・

その中でも、情熱的な部分もあるこの演奏は素晴らしいと思います。特にソニーのMusic Center for PCでDSEE HXを動作させ、WASAPI排他モードで聴きますと、今まで音が小さい部分で不安定に聴こえたアンサンブルに実は力強さが宿っていたりと、このオケと指揮者も録音に入りきらないコンビだとつくづく感じます。この演奏では決して奇をてらわず正攻法なのに、熱いものを感じるのも好印象です。

その意味では、DENONはさっさと24bitの再生に舵を切ってしまえばよかったのにと思います。この録音のレーベルはCDと同じなのでDENONですが、第九もそうなんですが低音部で音が聞こえづらかったり不安定だったりするんです、再生装置によっては、それならば、いっそ録音時は24bitの192kHzくらいでしているでしょうからそれを素直に再生できる装置を他に先駆けて出してしまうという選択肢もあったはずなんです。実際、ハイレゾは欧米で先行して日本に入ってきています。欧米で先駆けてやることによってもうけを出すという選択肢、あったはずなんですけどね・・・・・

その時にこの録音などを使ってプロモーションができていれば、相当な宣伝になったはずです。何しろロケーションは東ドイツキリスト教会という、クラシック・ファンなら知る人ぞ知る場所。そこでの録音をしっかりと再生できるということになれば、それは技術的優位に立ちますし、いずれ利益を生むものになっていたでしょう。

しかし、折角いい素材があるにも関わらず放っておいたのは、メーカーでした。そしてソニーに先行され、ソニー以外の国内メーカーは全滅・・・・・それで優秀な中華アンプがあるからと言って攻撃しても何ら利益を生みません。それ以上のものを作り、世に出し、評価されるしかありません。素晴らしい演奏だからこそ、レーベルそしてオーディオメーカーだったDENONって、どうしようもないなあと思います。せっかくいいものをもっていながら・・・・・

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第4番変ロ長調作品60
オトマール・スウィトナー指揮
ベルリン・シュータツカペレ(ベルリン国立歌劇場管弦楽団

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