かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:スウィトナーとシュターツカペレ・ベルリンによるベートーヴェン交響曲全集1

東京の図書館から、今回から3回シリーズで、府中市立図書館のライブラリである、スウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンによるベートーヴェン交響曲全集を取り上げます。

え、そんなに演奏時間短いの?って思うかもしれません。いや、そんなことはありません。この全集はすでに私が持っている同じ組み合わせによる第3番「英雄」、第5番「運命」、第6番「田園」、そして第9番「合唱付き」とおなじものだからです。

つまり、その4つは全集からの分売、というわけです。その4つを買った当時からすでにスウィトナーシュターツカペレ・ベルリンのコンビでベートーヴェン交響曲全集は存在していましたし、最初に買ったのは第九でしたが、その時にはこのコンビで全部揃えたいと思っていたこともあります。

もう全集はかなり借りてきてリッピングしてあるのでもういいかな~って思っていた矢先、府中市立図書館にこの全集があることを知り、ならば借りてしまおうかと思って残りの5曲分だけを借りてきた、というわけです。なので3枚分しかとり上げないわけです。実際にはもう2枚か3枚は存在しています。

今回はその中から第1集、第1番と第2番、そしてカップリングとして「プロメテウスの創造物」序曲が収録されているものを取り上げます。全集では、2曲ずつくらいで収録されており、この第1集もそうなっています。

全体的に感じるのは、第1番もそして第2番も、スウィトナーらしい速めのいいテンポで、情熱的に演奏していることです。それでいてステディ。芸術として本当に完成されたものがそこに存在します。結果的には第1番と第2番に関してはスウィトナー指揮シュターツカペレ・ベルリンで十分だったと言えるのですが、それは第九を買った高校2年生から今までの長い時間があって言えることで、結果論でしかありません。当時の私はベートーヴェンのその4つの交響曲以外はあまり興味を示さなかったのですし。

今回もスウィトナーだとムラがあるからなーという疑念が取れない中、図書館で借りてきてリッピングするということであるからこそ実現したことでもあります。図書館からお金かからないわけですし。残念な結果になったとしても放っておけますし、いざとなったらワンクリックで消すこともできます。だからこそ冒険ができたわけですしね。高校2年生当時の私としては、お小遣いから買っていたわけなので当然使える額などたかが知れています。そんな中では選択をせざるを得なかったのは当然です。

しかし今、PCが普及して図書館もライブラリが充実してきたおかげで、高校2年生当時の私ではできなかった冒険ができます。そしてその結果この全集を俯瞰することができます。それだけ心、あるいは魂は豊かになります。成長もできます。本当にありがたいことです。

しかもです、PCで聴くということは、ハイレゾ相当で簡単に聴ける、ということを意味します。この演奏も当然ですがソニーのMusic Center for PCにてWASAPI排他にしてDSEE HXを作動させてハイレゾ相当(192kHz/24bit相当)にして、同じソニーのSRS-HG10のスピーカーで聴いています。そうしますと、それまでのデッキでは再生しきれなかった繊細な部分も再生されており、生き生きとした演奏がそこに存在することを改めて気が付かされます。

リズムとアンサンブルの統合は普通だと思われがちですが意外とおざなりな演奏もある中で、この演奏はそのどちらも大切にしています。その結果、作品に生命が宿り、魂がいれられたかのようです。3曲ともリズム感が絶品で、そのうえでアンサンブルの妙も楽しむことができます。この全集こそ、いい再生装置が必要だったんだなと思います。

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第1番ハ長調作品21
交響曲第2番ニ長調作品36
バレエ「プロメテウスの創造物」序曲 作品43
オトマール・スウィトナー指揮
ベルリン・シュターツカペレ
(オケの表記はCDに準拠しました)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。