かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:リスト ピアノ曲全集43

今月のお買いもの、令和元年8月に購入したものをご紹介します。今回はナクソスから出ている、リストのピアノ曲全集の第43集です。e-onkyoネットショップでの購入で、DL音源です。

え、それってずいぶん前に取り上げていませんでしたかって?ええ、1~29までを神奈川県立図書館でかりてきてリッピングしており、「神奈川県立図書館所蔵CD」のコーナーで取り上げたほか、図書館になかった第22集と、その後出た第32集をディスクユニオン新宿クラシック館にて購入して「今月のお買いもの」コーナーで取り上げています。

ですが、このナクソスのシリーズ、第32集で終わったわけではありません。その後も続いているシリーズなんです。現在確認できるのは第52集。最近のいくつかはハイレゾになっており、いい音で聴くことができます。

この第43集もそんな一つなんですが、実はe-onkyoでは第39集から取り扱いがあります。それに気づかずに、第43集を先にぽちってしまったんですorz

できれば第19集も取り扱いがあるので、第30集から取り扱いがあればうれしかったなあと思います。第29集以後で持っているのは第32集のみ。ですので第30集と第31集、そして第33集以降が取り揃えられていれば、もう実店舗で買うことは私はないです。迷うことなくDLです。できれば、ナクソスのものもブックレットなどが添付されていると嬉しいかなって思います。これはハイレゾに比べれば低音質なので値段としてはそれほどでもないですが、ハイレゾになると2500円しますからねえ。それはCDより音質がいいという点ではしょうがないかもしれませんが、ブックレットなしでとなればちょっと高いかなって気がします。

さて、この第43集は、自作交響詩の独奏ピアノ編曲を集めたもの。まず1曲目が「前奏曲」。やはりこれから来ますよねって。演奏者がもう少しアグレッシヴに弾いてもいいんじゃないかなあって思います。特に後半はオケだと前のめりになる部分でもあります。ちょっと引きすぎ。もう少しのめりこんでもよかった気がします。演奏するはセルジオモンテイロ。むしろ、「1859年のシラー祭への芸術家の祝祭行列」ではかなり前のめり。もともとブラジル人なので引け目があるのかもしれませんが、ブラジルだってヴィラ=ロボスという立派な作曲家が居るのですから、もっと堂々と演奏していいと思います。

けれども、原曲にこだわらずピアノ曲として歌おうとしているという点は評価したいって思います。もしかすると、この音源のスペックに問題があるからかもしれませんから。48kHz/24bitなんです、この音源。まるでMDです、これ。24ビットにしたのはいいと思いますが、48kHzかあって思うんですよねえ。そのせいかもしれないなあと思います。つまり、本人は前のめりの感覚を、あまり速いテンポにせず表現しただけなのを、スペック不足で私が受け取り切れていないだけ、なのかもしれませんしね。

ただ、どんな貧弱なスペックであったとしても、魂を打つ演奏はあるはずなので、やはり「前奏曲」という作品が持つ意味を、モンテイロが掬い取れていないのかもなあと思います。それ以外は特段問題なく、むしろピアノ独奏として美しく生命力も持っているだけに、ちょっと残念。若いからかなあ・・・・・人生は死の前奏曲っていうことの意味がまだしっくりこないんだと思います。

でもなんでこれはこんな貧弱なスペックなんだろうって思うんですよ。これより前の音源ではflac96kHz/24bitなんですよね。でもこれだけ違う・・・・・なんでだろうなあって思います。統一すればいいのになあって。さすればもっとモンテイロの意図することが伝わったかもしれないのにと、残念です。

 


聴いている音源
フランツ・リスト作曲
交響詩「レ・プレリュード(前奏曲)」S97/R414 (K. クラウザー、F. リストによるピアノ編)
交響詩オルフェウス」S511b (F. スピーロ、F. リストによるピアノ編)
1859年のシラー祭への芸術家の祝祭行列 S520/R187
ゆりかごから墓場まで S512/R179
レーナウのファウストによる2つのエピソード S110/R427 - 第1曲 夜の行列(R. フロイントによるピアノ編)
メフィスト・ワルツ第4番 S696/R661
セルジオモンテイロ(ピアノ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。