かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:リスト ピアノ曲全集39

今月のお買いもの、令和元年9月に購入したものをご紹介します。今回はe-onkyoで購入しましたハイレゾ音源、ナクソスでシリーズされているリストのピアノ曲全集の第39集をご紹介します。

すっかりCDなどはダスビのコンサート会場でしか購入しなくなったなあと思います。ダスビ用に棚は買う予定ですが、本当に小さなものでもう十分です。CDなど年一回しか買わないんですから・・・・・

今回のナクソスは前回ご紹介したリストのピアノ曲全集の続きというわけなのですが、ないものだけはどうやら音盤組合で買う必要がありそうです・・・・・

でも今回、第39集と第40集が連番で購入できたのは幸せだと思います。ないってことは何時廃盤になってもおかしくないってことを意味しますから・・・・・

この第39集、まずは96kHz/24bitでの収録となっているのは歓迎したいことだと思います。これでようやくハイレゾですので。聴き始めるとその臨場感はやはり前回の第43集とは大違い!古いものがいい音質で新しいものが悪いってどういうことなんだろうねえって思いますがー

ナクソスと言えば、mp3で無料配信もしていますが、どれだけそのサービスを使っている人がいるんだろうって思います。無料ってこと自体はいいんですが、ではDLとかできるのかと言えばできませんから。ナクソスとしてはストリーミングサービスへ参入したつもりなんでしょうが、spotifyも同様のサービスをしていて、さらにソニーなどがハイレゾのストリーミングサービスをはじめているという状況において、どこまで続くんだろうって思います。

ナクソスは廉価盤というイメージを植え付けるのに成功し、熱狂的なファンすら獲得したクラシックでは例を見ないレーベルですが、ハイレゾは結構いい値段取るんです。もちろんほかのレーベルに比べれば安いんですが、それでもCD時代が半値以下だったのが、せいぜい500円程度安いくらいです。しかもブックレットなし。えー!って思います。それではエクストンより高くつくかも、です。まあ、データ時代ではこれもしょうがないんでしょうけれどね。

それでもです、かつては解説が英語だったとしても、帯などは日本語で、録音年月と場所くらいはわかったものです。ハイレゾになってそういうデータは一切無視されています。ドイツ・グラモフォンのほうがむしろ安くつくくらいですよ、これでは。

収録されているのはリストがバッハのオルガン作品をトランスクリプションしたもの。リストが同じ鍵盤作曲家であるバッハの作品に対して尊敬の念を持っていたことがわかる意欲作で、トランスクリプションと言いつつもほとんど原曲と変わらないものになっているのを、演奏するフッソンは実に生き生きと弾いています。そんな素晴らしいものであるだけに、ちょっとだけ残念なんですよね、購入と同時にブックレットなどがDLできないのは。

聴いていると、リストではなく、ピアニスト・フッソンがバッハの作品をピアノで弾いているかのように聴こえるんです。けれどもどこかにリストの超絶技巧ピアニストの陰はある、そんな演奏です。リストが生きた時代にバッハが生きていたならばこう書くであろう・・・・・リストのそんな意思すら伝わってきます。それを同じピアニストであるフッソンが共感して弾いているのが伝わってくるんですよね。特に後半の「オルガンのための6つ前奏曲とフーガ」では曲を追うごとに熱を帯び、バッハの作品ながらもやはりリストの影がはっきり映っているように思います。

それだけに、私としてはです、ロケーションだとかいつ録音したのだとか、もう少しわかりやすいデータ表示を望むんですよねえ。確かにいい音で聴けるのはありがたいんですが、PCで聴いていると表示が多すぎて今どれを聴いているんだかわからないんです・・・・・それはちょっと困るなあって思います。それなら表示しなくても同じになってしまいます。この辺り、各レーベルさんにはちょっと工夫をしてほしいなって思います。最大化してようやくわかるんですから・・・・・

でもそれは、スマホで聴くときには若干ストレスになります。今スマホは大型化しているので見やすくなってきてはいますが、やはり字は細かいです。そのあたりは痛しかゆしだなあって思います。まあ、まだナクソスは親切なほうですけどね。結局、私はメモ帳を使って、CDのデータをネットからコピペして音楽ファイルと一緒にするということをやりました。本来ならそんなことをさせずにPDFを添付すればいいだけだと思うんですけれどね。PDFを使う使わないは消費者に委ねるべきです。

こういう演奏とは異なる、CDなどのメディアの時代ではわかりやすかった点をどのように引き継いでいくのか。今後の対応を注視したいと思います。このままでは2000円を切るくらいがやはりナクソスとしては適切な値段なんじゃないかって思います。その点では2500円+税金というのは、ちょっとだけ高い気がします。

 


聴いているハイレゾ
フランツ・リスト作曲
①幻想曲とフーガ S463/R120 (バッハの幻想曲とフーガ ト短調 BWV 542による) - Fantasy
②幻想曲とフーガ S463/R120 (バッハの幻想曲とフーガ ト短調 BWV 542による) - Fantasy (alternative version)
③幻想曲とフーガ S463/R120 (バッハの幻想曲とフーガ ト短調 BWV 542による) - Fugue
④バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第1番 前奏曲とフーガ イ短調 - Prelude
⑤バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第1番 前奏曲とフーガ イ短調 - Fugue
⑥バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第2番 前奏曲とフーガ ハ長調 - Prelude
⑦バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第2番 前奏曲とフーガ ハ長調 - Fugue
⑧バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第3番 前奏曲とフーガ ハ短調 - Prelude
⑨バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第3番 前奏曲とフーガ ハ短調 - Fugue
⑩バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第4番 前奏曲とフーガ ハ長調 - Prelude
⑪バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第4番 前奏曲とフーガ ハ長調 - Fugue
⑫バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第5番 前奏曲とフーガ ホ短調 - Prelude
⑬バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第5番 前奏曲とフーガ ホ短調 - Fugue
⑭バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第6番 前奏曲とフーガ ロ短調 - Prelude
⑮バッハ - オルガンのための6つ前奏曲とフーガ S462/R119 - 第6番 前奏曲とフーガ ロ短調 - Fugue
スザンヌ・フッソン(ピアノ)
(Naxos 8.573390)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。