かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:三善晃 合唱作品集4

 

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリをご紹介しています。今回は三善晃の合唱作品を収録したアルバムをご紹介します。

これがどの音源だったかもう忘れてしまったんですよね。県立図書館なら、ビクターなんですけれど・・・・・もしかすると一緒かもしれません。

そもそも、これを借りてきたのは、多分当時聴いていたNHK・FMの「ビバ!合唱」だと思います。通勤途中、あるいは仕事の休憩などで、よく聴いていたのが毎週土曜日の「ビバ!合唱」でした。

平日は「朝のバロック」の時間に、土曜日は合唱を紹介する番組をやっています。国内外の作品を取り上げる、私にとってはワクワクする番組でした。そんなことから借りてきたのがこの三善晃だったと思います。

ここに収録されているのは、三善晃の3つの作品。特に校歌などで組んだ宗左近ではなく、組曲などでたびたび組んでいる谷川俊太郎と、珍しいまど・みちおの詩が元になっています。

特に、第2曲目である「クレーの絵本」第1集は、委嘱した早稲田大学混声合唱団の強い意向で谷川の詩となりました。クレーの絵と、それに谷川の詩が付いている「ポール・クレーの絵による「絵本」のために」から詩は取られているため、このような作品名になりました。

http://www.panamusica.co.jp/ja/product/4161

第1曲目の「詩の歌」は実は「うたのうた」と読みます。東京混声合唱団を主宰する田中信昭氏が主宰するアマチュア合唱団「創る会」が委嘱した作品で、平易な言葉がエネルギーを持つ作品です。

https://www.panamusica.co.jp/ja/product/4716/

http://www1.odn.ne.jp/~clh68390/tsukurukai.html

ずっと合唱を続けていれば、もしかすると「創る会」には私も参加したかもしれません。それほどビビットな団体だなあって思います。

最後が再び作詞が谷川俊太郎の「地球へのバラード」。かけがえのない地球を、楽しくという歌。大切にしようというメッセージはないものの、どこか大切にしようと思わせる暖かい作品です。

それを歌うは、いわゆる「栗友会」と呼ばれる団体たち。ということは当然なんですが、指揮は栗山文昭です。田中信昭と並ぶ日本合唱界の大御所が、田中信昭の団体が委嘱した作品を演奏するとか、もう合唱ファンなら垂涎の演奏だともいえます。

各団体とも、やはり栗友会なので技術がしっかりしているのはもちろん、表現力が抜群!そこに生命があるかのように演奏するんです。言葉を大切に、聞き取りやすいように歌っているのも好印象です。これ、プロでもなかなか難しいんです、正直・・・・・さすが栗友会です。

三善晃の世界を、人間として存分に表現している栗友会。ぜひとも聴いて欲しい一枚です。

 


聴いている音源
三善晃作曲
混声合唱組曲「詩(うた)の歌」(作詞:まど・みちお
混声合唱とギターのための組曲
クレーの絵本第1集〔ポール・クレーの絵による「絵本」のために]より(作詞:谷川俊太郎
混声合唱のための「地球へのバラード」(作詞:谷川俊太郎
栗山文昭指揮
グルーポ・ボーカル・デ・トキオ(「詩の歌」)
コーロ・カロス(クレーの絵本」)
吉田覚(ギター、「クレーの絵本」)
長會重光〈打楽器、「クレーの絵本」)
合唱団OMP(「地球へのバラード」)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。