かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集 アダム・フィッシャー/オーストリア=ハンガリー・ハイドン管弦楽団 1(第16集)

神奈川県立図書館所蔵CDハイドン交響曲全集、今回から三回にわたってアダム・フィッシャーとオーストリアハンガリーハイドン管弦楽団が演奏したヴァージョンをとりあげます。

実は、もともとはこちらで全部借りたかったです。ところが、これはすべてそろっていなくて全部聴くことができないとわかったため、ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカを借りたという経緯があるのです。

クラシックファンの間ではこちらの方が断然人気のようですね。確かに音質という点では格段に優れていることは確かです。しかし、今私はリッピングしてパソコンで聴いていますが、そうやってしまうと実はほとんど音質に差がないのです。

CDで聴きたいという場合には、恐らくこちらかなと思いますが、私のようにパソコンでしかもリッピングして聴きたいという人にとっては、音質においてほとんど差がないので、どちらの美意識を自分が好むのかで決まるのではないかと思います。

実は、私はどちらも好みです。ただ、この演奏、只者ではないのでモダンを聴きなれている方にはドラティをおすすめします。

というのも、この演奏はモダンの音色とピリオドの音色が混ざっているからなのです。

私も最初聴いたときにはピリオドであろうと思って聴いていました。しかし、どうやら基本的にこのオーケストラはモダンのようなのですね。

オーストリアハンガリーハイドンフィルハーモニー
http://haydnphil.org/jp/orchstr.htm
(こちらはファンサイトになります)

公式ホームページ
http://www.haydnphil.com/typo/home.html

さて、このオーケストラはドラティの全集を取り上げた時に参照していたサイトに音源として頻繁に掲出されています。

ハイドン交響曲
http://www.kanzaki.com/music/mw/sym/haydn

例えば、今回の第1曲目の第55番「校長先生」でも紹介されています。
http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-57

しかし、なぜすでにドラティであるのにこれも借りたのかと言えば、実は第62番に音飛びがあったためです。ちょうどその第62番を借りたところ、3枚組になっていたので、ついでにほかの曲も比較のため聴いてみようかと思って借りたのがこれだったのです。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集19
http://yaplog.jp/yk6974/archive/609

さて、演奏なのですが、全体期に疾走感と絶妙なアンサンブルがあるのはドラティとさほど変わりありません。しかし、この音色はピリオド?それともモダン?という不思議な音色をこのオーケストラは持っています。団員がそもそも所属しているオーケストラを見てみますとモダンのオケですが、どうやら楽器になにか特色があるように私は思っています。

ネットの某所で見た記憶なのですが、このオーケストラはモダンとピリオドの折衷であるようですね。具体的にどういうことなのかまでは言及がなかったのでわかりませんが、私が常識として把握している範囲で考えるならば、例えば弓をピリオドのものを使うというやり方があります。

それと管楽器の音色は限りなくピリオドに近い感じがします。マウスピースが交換できるものはそれをピリオドのものを使うというやり方をとっているのではないかと思います。ですので、モダンを聴きなれている方はこの演奏ではく、ドラティのほうがいいのではないかと思います。

しかし本当に解釈としては誠に古典的ですっきりとしたアプローチをやってくれます。ただ、この第16集ではこの時代の常識である「低い音は弱く、高い音は強く」をあまりはっきりと感じることは出来ません。しかしよく聴いていますとなるほど〜と感じる点がいくつもあるのではないかと思います(その点はドラティのほうがはっきりと演奏させています)。

ハイドンはそういった点もとても大事な注目点だと思います。

さらにこの第16集の2曲目である第56番の第3楽章では、このオーケストラの編成までを教えてくれています。左右のスピーカーから聞こえるヴァイオリン。18世紀のシフトを採用しているのはあきらかです。こういった点も、この全集の特徴かと思います。

その点では、この全集はかなり上級者向けなので、アマゾンあたりのレビューは参考程度に考えたほうが、私はいいのではと思います。初心者は私はドラティだと思います。



聴いている音源
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
交響曲第55番変ホ長調「校長先生」Hob.�T−55
交響曲第56番ハ長調Hob.�T−56
交響曲第57番ニ長調Hob.�T−57
アダム・フィッシャー指揮
オーストリアハンガリーハイドン管弦楽団



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