かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集 アダム・フィッシャー/オーストリア=ハンガリー・ハイドン管弦楽団 3(第18集)

神奈川県立図書館所蔵CDハイドン交響曲全集のアダム・フィッシャー版の今回が第3回目。第18集を取り上げます。

もともと、この全集を借りた理由はこの第18集にこそあったのです。この第18集には、第61番から第63番までが収録されています。そのうち、第62番がお目当てだったのです。それは、ドラティのものに音飛びがあったためなのです。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集19
http://yaplog.jp/yk6974/archive/609

その時にご紹介しますと言った音源が、これなのです。

正確にはこの演奏はピリオドではありません。モダンです。ただ、ピリオドに聞こえるんですね〜、これが。それが不思議な魅力をもつ演奏でもあります。それでも、モダンを聴きなれている方にはドラティがお勧めです。この演奏は今までも述べていますが、オーケストラのシフトや楽器のチョイスなど、かなり玄人好みの演奏です。

ただ、古典派の作品に真っ向からアプローチをかけていることがこれほど明確に表現されている演奏もないでしょう。クレッシェンドの仕方、リフレインの処理など、基本に忠実です。かなりテンポは速いですけど^^;

そこまでハイドンの時代速いかな〜って思う点もありますが、ピリオドよりはその点当時の演奏習慣に即したものになっています。

特にそれがはっきりと出ているのが、第61番第4楽章冒頭です。主題提示部でのリフレインは必ず弱くなっています。これがピリオドだと明確にならない演奏も多い中、素晴らしいですね。

しかし、モダンの楽器を使うのであれば、ピリオド的にやらなくてもいいのではないかなあって思います。もう少しはっきりとモダンの音色でもよかった出のはないかと思います。ドラティの演奏でそれはすでに証明済みなので・・・・・ただ、その偉大な先人を超えるために苦労している様は、よくわかります。

多くのレビュアーが書いている通り、この演奏は本当に称賛に値するものであることは間違いありません。ただ、ドラティよりもとなると、それはどうかな〜って思います。

特にそれを感じるのが、ようやく音飛びなしで聴くことのできた第62番で、第1楽章冒頭がロマン派的にクレッシェンドしていくのですね。古典派ではもう少し階段的になるんです。そのあたりがもうすこし表現できていれば、ドラティ超えは間違いないと思うんですけどねえ。

その点だけが残念です。ただ、もともとこの音源はブリリアント・クラシックスなので、値段の割には素晴らしい演奏ですので、費用対効果の点ではお勧めしたい演奏です。



聴いている音源
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
交響曲第61番ニ長調Hob.�T−61
交響曲第62番ニ長調Hob.�T−62
交響曲第63番ハ長調「ラ・ロクスラーヌ」Hob.�T−63
アダム・フィッシャー指揮
オーストリアハンガリーハイドン管弦楽団



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