かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:飯森範親と日本センチュリー響のハイドン・マラソン16

今月のお買いもの、令和5(2023)年8月に購入したものをご紹介します。飯森範親と日本センチュリー交響楽団が取り組んでいる「ハイドン・マラソン」の第16集です。e-onkyoネットストアでの購入、ハイレゾflac192kHz/24bitです。

今回もアプリはTune Browserを使っています。これが優れものでして、自動的にリサンプリングが切れます。そりゃあ、そもそもが192kHzですから。面白いのは、bit数がデフォルトで32bitになっているにもかかわらず、再生するときには24bitに抑えられているのです。Tune Browserの場合、リサンプリングとはいえ、基本的にはbitを上げるという意味合いが強いアプリケーションですが、にもかかわらず、24bitのものはそのままにするという仕様になっています。もしこれも32bitにできれば面白いとは思いますが、そもそもwindowsPCが24bitまでしか対応していませんので・・・・・あくまでも、WAVやmp3リサンプリングとして32bitにするのが適切ということなのだと思います。

ともかく、それで問題があるかといえばそんなことは全くなく、伸びのある高音は美しく生命力に満ちており、コンサートホールの空気感をできるだけ再現されているように思います。

収録されているのは、交響曲第51番、第28番、第91番の3曲。第51番がハイドンの「疾風怒濤」期の最終作品、第28番がエステルハージ家の宮廷楽団長に就任する前年の作品、そして第91番がフランスのドニイ伯爵の依頼を受けて作曲された作品の一つ。中年期、青年期、老年期の作品が並んでいると言えましょう。それぞれ4楽章を採用し、交響曲の様式が確立しつつある時代の作品だと言えます。

どの作品も、のびのびとした演奏が素晴らしい!できれば大阪まで行ってライヴを経験したいところです。ホールはまだ大阪いずみホールで、現在のようにザ・シンフォニーホールで行われていない時期です。そのせいなのか、思い切ったアインザッツの強さなど、生命力あふれる演奏になっています。特に金管の伸びが素晴らしく、本当にホールにいるかのような錯覚に陥ります。

本当に日本のオーケストラはうまくなりました。もう海外オケのほうが素晴らしいから日本のオケは聴かないというのはもったいないと思います。自分の好みに応じて国内オーケストラを聴くのか海外オーケストラを聴くのか選択する時代だと思います。巨匠はいないかもしれない、しかし私は確実に素晴らしい時代を生きていると思います。巨匠の演奏に触れることが出来ることが本当に素晴らしいことなのかもわかりません。巨匠が出るということは、時代はそれだけ厳しいのかもしれません。それが私たちにとって果たして幸せなことなのか?最近は考えることが多いです。私自身、人生において震災を2度目撃し、自身もそのうち1回を震度が小さかったとはいえ経験し、さらにいろんな戦争のニュースも見ています。最近ではイスラエルハマスの間で交戦状態になっています。それがもし、世界大戦へと発展したら、果たして私たちは幸せだと言えるのでしょうか?もし生き残れば巨匠が出るだけの社会にはなるでしょうが、しかし人類は果たして生き残れるのか・・・・・それを考えた時、果たして私たちは幸せな生活が送れるのでしょうか?

勿論、苦しい時に、希望の光となる音楽は必要ですし、さらにクラシック音楽は必要とされると思います。だからといって、苦難の人生がお望みでしょうか?もちろん、その人生であっても挑戦したいんだ!という人はすればいいと思いますしできる社会であることが重要だと思います。しかし「苦難の人生が当たり前」というのは、コンセンサスを得ないと私は思います。

日本センチュリー交響楽団の団員達も、そんな苦難の人生が当たり前であってほしいなどと願ってはいないと思いますし、素晴らしいレベルの高い演奏が苦しい社会の中で出来るとは思えません。気持ちの入った演奏はできるとは思いますが・・・・・ハイドンの音楽が楽しめるくらいの社会の方が、私たちは広く幸せだと思いますが、いかがでしょうか?

 


聴いているハイレゾ
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン作曲
交響曲第51番変ロ長調Hob.Ⅰ:51
交響曲第28番イ長調Hob.Ⅰ:28
交響曲第91番変ホ長調Hob.Ⅰ:91
飯森範親指揮
日本センチュリー交響楽団
(Exton ovcl00791 flac192kHz/24bit)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。