かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ベリオ ヴァイオリン協奏曲第4番・第6番・第7番ほか

ひっさしぶりの「今月のお買いもの」コーナー、今回はベリオのヴァイオリン協奏曲第4番と第6番、第7番を収録したアルバムをご紹介します。レーベルはナクソス、e-onkyoネットストアでの購入、ハイレゾflac96kHz/24bitです。

実は、ベリオのヴァイオリン協奏曲はナクソスでシリーズとなっており、以前から揃えたいと思っていた一つなんですが、CDからハイレゾに代わって、これはなかなか遠ざかっていたものの一つだったんです。ですが、再会する機会が訪れました。それが意外にも、先日のラ・フォル・ジュルネTOKYO2023。5月4日の公演の時だったのです。

東京国際フォーラムホールAは、1階席がかなり上にある構造なんです。建物の1階に1階席はなく、もっと上まで上がったところに1階席があります。その間に踊り場があり、そこでその日の公演にまつわる作品やアーティストのCDがずらり並んでいるんです。実は以前のエントリで「誘惑が」と言ったのはこれなんです。

その時に最も買いたかったのはベートーヴェンの第九ピアノ版だったのですが、その日はいったんやめて、最終日第九を聴きに行った時にあればと思い再度チャレンジした時には、すでに売り切れ・・・・・で、その時買おうか悩んだのが、今回のベリオだったんです。なぜなら、ヴァイオリニストが辻彩奈さんだったから、です。

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この時の演奏がとても素晴らしく、生き生きとしていたので、これはいいなあ、ベリオかあ、と思いつつ、値段がね・・・・・と考えていたのですが、第九がないならこれを記念に買ってもいいのでは?と帰宅してから思い直したのでした。とはいえ、CD棚はかなりいっぱいです。後10枚程度入るか入らないか。なのでハイレゾとなったわけなんですが、ハイレゾなので結果的にはCDよりも値段が・・・・・しかも、96kHz/24bitなので、CDを買ってPCでアップサンプリングして聴いてもそれほど変わりないんですよね、とほほ・・・・・実際今もソニーのMusic center for PCでDSEE HXを動作させて聴いていますし。

しかもです、ベリオのヴァイオリン協奏曲はかなり独特で、1楽章の作品もあります。それが今回収録されている中の第4番です。はじめ、楽章つながっているのか?と思ったのですがマヂで1楽章のようです。中でいくつかに分かれており、それが各楽章になっているのかもしれませんが、トラック一つが割り当てられています。そのほかの第6番が2楽章、第7番が3楽章と、個性的で、第7番の第1楽章と第2楽章はつながっていますが1トラックです。ということは、CDをアップサンプリングしても問題ないアルバムだった、ということなんです・・・・・いやあ、わかっていればCDを買いましたものを。

図書館でもなかなかベリオのヴァイオリン協奏曲ってないんですよ。たしか府中市立図書館でもなかったと思います。だからこそe-onkyoネットストアで購入したのですから。しかしエ、エンゲル係数が・・・・・

ですが、結果的には満足しています。データで保存できるうえ、PCでも携帯音楽プレーヤーでも聴くことのできるハイレゾはとても便利ですし。もの足りなければDSEE HXを動作させればいいだけです。上記でも触れましたが、実際この原稿を書くにあたって、ソニーのMusic center for PCでDSEE HXを動作させて聴いています。これだと96kHzではなく簡易的に192kHzにひきあげてくれます。とりあえず、それで十分です。いやあ、DSEE ULTIMATEだと一体どれだけ臨場感あるんでしょうか?

辻彩奈さんのヴァイオリンは力強さと繊細さを持ち合わせ、歌う点も素晴らしいと思います。さすがいろんな場所に引っ張りだこだなあと思います。CDはこのベリオを含め2つしかまだ出していませんが、いずれ独奏やソナタも収録しそうです。

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ロケーションはパルドビツェのThe House of Musiceとのことですが、残響は実はそれほどないのが印象的。典型的なコンサートホールだと思います。しかしなんと艶のあるヴァイオリン!やはり、東京国際フォーラムホールAではなく、他のホールで聴くべきヴァイオリニストだと思います。あの演奏で判断されるのはちょっとかわいそうだと思います。その点でも、三菱地所JR東日本は次回へ向けて協議していただければと思います。

オーケストラはチェコの室内オケ。指揮するハラースはナクソスではおなじみですが、ステディかつ情熱的な演奏が魅力的。そのため辻さんもしっかり「歌えて」いるのだと思います。いやあ、最近日本人の素晴らしいヴァイオリニストが多くて困ります。うれしい悲鳴ですけれど。いや、嬉しいどころか私にとっては生活が懸かっているので深刻ではありますが・・・・・ですがそれはヴァイオリニストの責任ではありませんしね。とにかく、次代を担うヴァイオリニストであることは間違いないでしょう。

コンサートに行く、しかもアーティストではなく作品とか値段で決めるというのは、制限がかかることではありますが一方でこういう思わぬ出会いをくれる機会でもあります。もしかすると私は歴史の目撃者なのかもしれないと思うと、ワクワクします。そうワクワクすることで、病気に立ち向かっていこう、ともすれば共存してやる、と思えるんですよね。今後もそんな魂に響く演奏を、辻彩奈さんには期待したいと思います。

 


聴いている音源
シャルル=オーギュスト・ド・ベリオ作曲
ヴァイオリン協奏曲第4番ニ短調作品46
ヴァイオリン協奏曲第6番イ長調作品70
ヴァイオリン協奏曲第7番ト長調作品76
エア・ヴァリエ 第4番 「モンタニャール」作品5(ヴァイオリンと管弦楽版)
幻想曲、あるいはバレエの情景 作品100
辻彩奈(ヴァイオリン)
ミヒャエル・ハラース指揮
パルドビツェ・チェコ室内フィルハーモニー管弦楽団
Naxos 8573734 flac96kHz/24bit)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。