かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:クライスラー 作品集2

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリである、パールマンとサンダースが弾くクライスラーの作品集、今回はその第2回として2枚目をご紹介します。

2枚目は有名な作品も入っていますがむしろ、あまり知られていないような作品のほうが圧倒的に多く、如何にクライスラーが多くの作品を「綴って」きたのかがわかるようになっています。

とはいえ、クライスラーの作品はそれほどヴィルトォーソでもないのが特徴です。しかしながら、その多くは艶があり、魅了します。これはクライスラーの信念だったかもしれませんね。

ハイフェッツのように弾けるようではない。しかし、その響きや旋律で魅了することはできる・・・・・そのゆるぎない信念が、残された多くの作品が今でも聴衆に愛されていることにつながっているのでしょう。

15曲目の「アンダンテ・カンタービレ」。チャイコフスキーの作曲でそもそもは室内楽作品だったものを、クライスラーの編曲で単独の作品へと生まれ変わったわけで、これを見ますと今ロシアがやっていることがいかに愚かなことなのかがよくわかります。ウクライナがロシアと一体などという前に、ロシアの作品がヨーロッパで受け入れられたからこそ、世界中に広がったことも考えるべきではないかと思います。

その意味では、私の中ではプーチンも橋下も大して変わりありませんが、それを言い出すとながーくなりますので・・・・・ただ、ここで言及させていただきますが、私はロシアの今回の行動を非難しておりますが、ロシアの芸術を愛してやみません。むしろこの事態において、差別される傾向があるので守りたいとすら思っています。

その意味でも、このアルバムは非常に重要な意味を持つのではないでしょうか。それはパールマンがそもそもユダヤ人である、ということもあるのかもしれません・・・・・

どんな作品でも愛情をこめ、歌うヴァイオリン。それが紡ぎだす、魅力的な世界。一方でパールマンチャイコフスキーなどのようなヴィルトォーソ的な作品も歌い上げます。その幅の広さこそ、私がファンとなっている一因です。パールマンなら、どの作曲家のどの作品の演奏でも、しっかりと世界を紡いでくれます。それが魅力なのです。

やっぱり・・・・・パールマンの音源、もっと欲しいでつ。

 


聴いている音源
フリッツ・クライスラー作曲、編曲
ロンド(「ハフナー・セレナード」より)(モーツァルト作曲)
サラバンドとアレグレット(コレルリ作曲)
マラゲーニャ 作品165-3(アルベニス作曲)
真夜中の瞳(喜歌劇「オペラ舞踏会」より)(ホイベルガー作曲)
ハンガリア舞曲ヘ短調ブラームス作曲)
無言歌 作品62-1「五月のそよ風」(メンデルスゾーン作曲)
クープランのスタイルによる才たけた貴婦人
フランクールのスタイルによるシチリアーノとリゴードン
スペインのセレナード(シャミナード作曲)
プロヴァンスのオーバード
ポルポラのスタイルによるメヌエット
フラスキータのセレナード(レハール作曲)
メロディー 作品16-2(パデレフスキ―作曲)
おもちゃの兵士の行進曲
アンダンテ・カンタービレチャイコフスキー作曲)
無言歌(チャイコフスキー作曲)
ディッターズドルフのスタイルによるスケルツォ
スラヴ舞曲第1番ト短調ドヴォルザーク作曲)
カプリース 第20番(パガニーニ作曲)
シンコペーション
岸辺のメモリー(グレインジャー作曲)
イツァーク・パールマン(ヴァイオリン)
サミュエル・サンダース(ピアノ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。