かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:マゼールとウィーン・フィルによるチャイコフスキー交響曲全集2

東京の図書館から、4回シリーズで取り上げております、府中市立図書館のライブラリであるロリン・マゼール指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるチャイコフスキー交響曲全集、今回はその第2回目です。

第2回目の今回は第2集を取り上げます。第3番「ポーランド」と第4番の第1楽章と第2楽章が収録されています。まあ、チャイコフスキーの6つの交響曲を4枚組にしようというわけですから、こういうケースも出てくるであろうということはありますが、できれば第4番もひとまとまりのほうが良かったのではないかという気がします。

というのも、この第3番と第4番の演奏、エネルギッシュで生命力にあふれる、素晴らしい演奏だから、なのです。マゼールの引き締まった解釈に、ウィーン・フィルの熟練したアンサンブルが作り出す、豊潤かつ生き生きとした生命讃歌。ロシアのシンフォニストの中では初めてといってもいい、人間の内面を見つめて作曲された第4番以降。そしてそのきっかけとなった第3番「ポーランド」。魂のレベルでの共感が演奏の中から響いてきます。

その分、第4番がぶった切られるのはなあ・・・・・という意識はあります。まあ、私などはもう借りてきたときにリッピングしてデータで持っているわけなので、いくらでも加工出来ますからこれでも構いませんが、いまだCDで聴いている人は借りても大変だろうなあと思います。その意味では、ハイレゾはそんなことがないので助かります。

いい演奏なのですが、マイナスなのが第4番が分断されているということ。後半の第3楽章と第4楽章は3枚目になるわけなので、ある意味いいところでCMを入れるテレビ番組に似ています。

とはいえ、本当に演奏はぴか一。自分の魂に語り掛けてくる演奏は、これぞチャイコフスキーの魂なのではないか!と思ってしまうくらいです。この全集は基本的に当たりだと思います。

 


聴いている音源
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲
交響曲第3番ニ長調作品29「ポーランド
交響曲第4番ヘ短調作品36
 第1楽章:アンダンテ・ソステヌート~モデラート・コン・アニマ
 第2楽章:アンダンティーノ・イン・モード・ディ・カンツォーナ
ロリン・マゼール指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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