神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、今回は19~20世紀の声楽曲を集めたアルバムをご紹介します。
19~20世紀という時代は、単に世紀をまたぐというだけではなく、時代がまさに移り変わっていった時代でもありました。音楽もその例外ではありませんでした。
ですが、声楽曲に関しては、それほど音楽が変わるということはなかったように思います。もちろん、不協和音を使った作品もありますが・・・・・
ここに収録された作品は、そういった調性としてははっきりしている作品だと言っていいものが並んでいます。作曲者も後期ロマン派~新古典主義音楽と、調性を重視する作曲家たちがずらり。
マーラーの「さすらう若人の歌」はすでに管弦楽版で聴いているものですが、室内アンサンブル程度でも十分な感じです。シェーンベルクの編曲ですが、それはシェーンベルクだからこその自然さなのかもしれません。
シュレーカーとブゾーニは私自身ほとんど聞いたことのない作曲家ですが、実にロマンティック。まさにマーラーと並んで収録するにふさわしいだけの雰囲気を持っています。
演奏者はわたしも知らない指揮者、オケ、ソリストばかり。ですが、のびやかで豊かなソプラノ、シャープなのに豊潤なオケ。そして録音のすばらしさ。DSEE HXを動作させますと、なんと臨場感のあることか!特にマーラーは本当にその場に居合わせたような感じです。レーベルは必ずしも私が知らないところですが、この音質の良さは素晴らしい!
こういった資料を持つことも、図書館の大事な役割だと思います。
聴いている音源
グスタフ・マーラー作曲
さすらう若人の歌(室内楽版、アーノルト・シェーンベルク編曲)
アーノルド・シェーンベルク作曲
クリスマスの音楽
フランツ・シュレーカー作曲
5つの歌曲(ゲスタ・ノイヴォルト編曲)
フェルッチョ・ブゾーニ作曲
恋愛風子守歌 作品49 ~母の棺に寄せる男の子守歌(アーノルト・シェーンベルク編曲)
アンナ・ホルロイド(メゾ・ソプラノ)
アムリー・デュ・クローゼル指揮
カメラータ・ドゥ・ヴェルサイユ
地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。