東京の図書館から、今回から府中市立図書館のライブラリから、ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるチャイコフスキーの交響曲全集を7回シリーズで取り上げます。
借りてきたCDには録音年代までは載っていなかったのですが、おそらく60年代ではないのかと思います。実はこの全集、番号順なのですが、1曲1枚になっているので・・・・・
まあ、チャイコフスキーの交響曲は比較的長いですから、そういうこともあるだろうなあとは思います。
さて、第1回目は第1番「冬の日の幻想」。結構最近私が好きな交響曲の一つになっています。確かに精神性とか内面性というものにフォーカスされていないのでつまらないという人もいるかもしれませんし、かつては私もそんな一人だったのですが・・・・・Covid-19に昨年罹患してからは、この曲に魅力を感じるようになりました。
それ以前から、この第1番にはだんだん魅力を感じていました。特に、自然が美しい種子島の南種子町で聴きますと、本当に人懐っこい魅力的な曲だと思ったのです。チャイコフスキーの交響曲が持つどこか人間味ある温かみは、おそらくこういった人懐っこさが根底にあるのだろう、と思い始めました。
ロストロポーヴィチのタクトは、多少ゆったり目。チェリストらしいなと思います。低弦部を過度に強調せず全体の中で浮き上がらせ、絶妙なバランスの中で歌わせています。ところどころ解像度が少ない部分もあるのがとても残念だなあと思います。DSEE HXを動作させてハイレゾ192kHz/24bit相当で聴いていますが、確かにいい空気感になっているんですが、音が密集してクラマックスになるところは音がつぶれているんです。でも、おそらく現代の録音技術ならいい音で記録が残せたと思います。
秘めた情熱を演奏に載せるロストロポーヴィチ。タクトでは思いっきりオケに歌わせるその様子を聴くことができるのは、とてもうれしいことでもあります。
聴いている音源
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲
交響曲第1番ト長調作品13「冬の日の幻想」
ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
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