かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:ボヘミアン・フィルハーモニック第5回演奏会を聴いて

コンサート雑感、今回は令和3(2021)年6月12日に聴きに行きました、ボヘミアン・フィルハーモニックの第5回定期演奏会を聴いてのレビューです。

第1回を確か聴きに行き、その次が第2回だったかだと思うのですが、そこからなかなか機会に恵まれず、さらに昨年は新型コロナでなかなかコンサートへ行く機会が減り、ついに来た機会が今回でした。

ykanchan.hatenablog.com

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聴きに行った2回と同じく、今回も無料。どこまで出血大サービスをしてくれるんだろうと思います。が今回が前回2回と異なるのは、自由席でありながらも個人情報を提示しないと聴けないという点です。

チケットが紙ではなく、メールで送られてくる電子チケット。しかもQRコードがチケットになっているんですね。実はこの週の頭に聴きに行った虹オケさんも同じシステム「teket」を採用していました。本来は個人情報はメールだけで済むはずなんですが、さらに住所などを入れないとというケースが多く、ボヘミアン・フィルさんでもそれは一緒でした。まあ、このご時世、仕方ないでしょうねえ。なんかあったとき追跡調査ができないと意味ないですから(とはいえ、私はコンサートへ行ったときは職場で必ず行動履歴に記載していますけれど)。

っていうか、このシステム、ぜひ鉄道でやってほしいなって切に思います。実はこれ、航空業界だとすでにLCCピーチ・アビエーションがやっている方法です。ピーチはスマホとかではなく紙ですが、そのための情報はメールで送られてきて、空港でチェックインするときに入力して紙で出力という形を取っています。昨年仕事で滞在していた種子島から一時帰京したときに、鹿児島空港からピーチだったのですが会社から予約番号だけを言われたのでびっくりしました。そのうちteketと同じになるかもしれませんね。だって、券売機にQRコードを読み取れる部分だけをつければいいだけ(Suicaなどがかなり普及している現状ではこれが最もシステムをあまりいじらなくて済むとは思います)ですし、ピーチのようにそもそもQRコードを自動改札で読み取ってしまえばスマホで全部完結してしまい紙すら要りません。

さて、今回はまさにボヘミアンという言葉そのもののプログラムを組んで来たなと思います。なぜなら、ドヴォルザークシベリウス交響曲第5番だったから、です。

交響曲二つというプログラム、最近増えたなと思います。おなか一杯という気もしますがそもそも既存の序曲があって中プロがあって、メインがあるというのだって、内容によっては十分おなか一杯ですから。しかも今回の2曲はそれぞれ30分~45分程度の曲です。ほぼ1時間30分くらいでコンサートが終わってしまうため、ホールとしても滞在時間を短くできるため感染対策としても助かるのでしょう。オケの苦心が見て取れます。なかなかコンサートはZoomでというわけにはいきませんから・・・・・

さて、違う作曲家で同じ番号という今回のプログラム、ドヴォルザークは自分たちが好んで交響曲を全曲演奏する!と決めた作曲家ですから、その躍動ぶりは素晴らしく、完成度の高い、熱のこもった演奏を聴かせてくれました。ここまでなら、予測できたことです。ところが・・・・・

予測不能だったのが、シベリウス。第5番はシベリウスが戦争のさなかに書いた作品で、素直に喜べない中で喜びのある作品を書いたという複雑な背景を持つ作品ですが、その複雑性を自分たちに引き付けて、共感の嵐という感動的な演奏をl聴くことができたんです!こんな奇跡が起こりえるのか?と頬をつねってみたくなりました・・・・・

特に、弱音部のアンサンブルが素晴らしい!第3楽章では鳥肌立ちました。ホールは太田区民ホールアプリコ。私自身が舞台に立った経験のあるホールですが、そのホールを見事に楽器として使い、まるで作曲当時のシベリウスと、自分たちを重ね合わせたかのようなゾクゾクする演奏!こけら落としで私が合唱団員として歌ったベートーヴェンの第九よりもさらに卓越したアマチュアの演奏・・・・・時代は移るものだと本当に思います。もう泣いてしまおうかと思ったくらいです・・・・・感動で震えました、ほんと。

金管も本当に素晴らしいアンサンブル!こわごわとした部分もあまり見受けられず、朗々と歌い上げます。いやあ、今後もぜひ応援し続けたいオケです。次回の第6回は北とぴあが会場でドヴォルザークの第2番。今度も目が離せません。

 


聴いて来たコンサート
ボヘミアン・フィルハーモニック第5回定期演奏会
アントニン・ドヴォルザーク作曲
交響曲第5番ヘ長調作品76
ジャン・シベリウス作曲
交響曲第5番変ホ長調作品82
山上紘生指揮
ボヘミアン・フィルハーモニック

令和3(2021)年6月12日、東京大田、大田区民ホールアプリコ大ホール

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。