かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:モーツァルト初期ヴァイオリン・ソナタ集1

東京の図書館から、今回と次回の2回で、小金井市立図書館のライブラリである、モーツァルトの初期ヴァイオリン・ソナタ集のアルバムをご紹介します。まず今回は第1集を。

ケッヘル番号も一桁があるという、かなり若いころの作品たちが収録されています。それを意識してなのか、二人のソリストのうち、モダンならピアノとなるところが、チェンバロになっているのが特徴のアルバムです。

確かに、モーツァルトが作曲した当時はピアノなどないので、チェンバロでも当然アリどころか、むしろ自然だとも言えるでしょう。ただ、一方のヴァイオリンは普通にモダン。録音時期が明記されていないので何とも言えませんが、過渡期の録音かもしれません。

ですが、演奏は実に歌いまくっており、私好みで素敵です。ソニーのMusic Center for PCでDSEE HXをきかせて聴いているせいか、ホールで聴いているかのような空気感もあり、とても心地いい演奏です。

特にモーツァルトの初期の作品は、そういった心地良さというものは重視した演奏を望みたいところで、その点も合格点。もちろん心地よさだけでモーツァルトのすべての作品を切って行ってもらっては困るのですが、こういう初期の、作曲を始めた無垢な時期の、モーツァルトの作品はけれんみがないので、こういう心地いい演奏をしていただくことこそ、しっかりと楽譜と向き合った結果だと言えます。そのうえでしっかりと歌っているということは、ただ楽譜をなぞっているわけではないことの証明でもあります。

ソリスト二人は私が必ずしも知っている演奏家ではありませんが、実に歌っているのが印象的で、誠実さすらうかがえます。こういう演奏に巡り合うことが、図書館で借りる醍醐味の一つです。ぜひとも、新型コロナウイルス感染拡大が収まったら、こういう出会いをどんどんしたいものです。

 


聴いている音源
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
ヴァイオリン・ソナタ第1番ハ長調K.6
ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調K.7
ヴァイオリン・ソナタ第3番変ロ長調K.8
ヴァイオリン・ソナタ第4番ト長調K.9
ヴァイオリン・ソナタ第5番変ロ長調K.10
ヴァイオリン・ソナタ第6番ト長調K.11
ヴァイオリン・ソナタ第7番イ長調K.12
ジェラール・ブーレ(ヴァイオリン)
ブランディーヌ・ヴェルレ(チェンバロ

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。