かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ツェートマイアー指揮ヴィンタートゥール・ムジークコレギウムによるブラームス交響曲全集2

今月のお買いもの、令和2(2020)年7月に購入したものをご紹介しています。e-onkyoネットストアにて購入しましたハイレゾトーマス・ツェートマイアー指揮ヴィンタートゥール・ムジークコレギウムによるブラームス交響曲全集の第2回目です。

CDの収録と同じとなっているため、この第2回目では第2番と第4番を取り上げます。まあ、奇数と偶数で分かれているともいえるかもしれませんが・・・・・

とはいえ、基本的にブラームス交響曲は、第1番とそれ以外で分けられると私は思っていますので、偶数奇数というのはあまり意味をなさないのですが、録音時間を考えると面白い分け方だとは思います。とはいえ、このアルバムは全体的にテンポは速いので、番号順でもよかったのでは?という気はしています。

そのアップテンポな演奏は、ブラームス交響曲がこれほど生命力と饒舌さを持っているものだったのか!と目からうろこなものばかりです。特にブラームスの場合、スケルツォ諧謔性を持っていることがあり、この二つの偶数番号の交響曲ではその特色が顕著です。ブラームスの「精神性」というとき、果たしてそれは深刻なものだけを指すのだろうか?と考えさせられる演奏です。

重々しい演奏は、図書館で借りても買ったとしてもいくらでもありますし、それが嫌いなわけではありません。しかしこの全集は徹頭徹尾アレグロはアップテンポ。それが紡ぎだす新たな世界は、ブラームスという人間の内面性に対し、私たちに再考を促すものです。そもそも、私たちがいうところの「精神性」って何?とどストレートに迫ってきます。こういう演奏こそ待っていた!

私としては、クルレンツィス指揮ムジカ・エテルナよりも、このツェートマイアー指揮ヴィンタートゥール・ムジークコレギウムの演奏の方を断然支持しています。たったアレグロをアップテンポにしているだけです。それだけで世界はがらりと変わってしまう。ヴァイオリニストであるからこその明快な解釈と、それを紡ぎだす古き良きオケのコンビが、全く新たなブラームス像を提示したと言えるでしょう。全く爽快で愉快痛快!

第4番では本来緩徐楽章なのにアップテンポの部分もあり、それだけでがらりと曲の様子は変り、新たな世界を見せてくれます。安さだけで購入した全集ですが、なんともお買い得だったなあと思います。実際今でもe-onkyoでは3000円というバジェットプライス。一味違ったブラームスの演奏が聴きたいというそこのア・ナ・タ。ぜひ購入してみてはいかがですか?

 


聴いているハイレゾ
ヨハネス・ブラームス作曲
交響曲第2番ニ長調作品73
交響曲第4番ホ短調作品98
トーマス・ツェートマイアー指揮
ヴィンタートゥール・ムジークコレギウム
(Claves)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。