かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:バルトーク 中国の不思議な役人 他

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリをご紹介します。今回はバルトークの「中国の不思議な役人」ほかが収録された、バルトーク管弦楽作品集ともいうべきアルバムをご紹介します。

以前からちょこっとずつ取り上げている、バルトーク。最近ようやく何のけれんもなく聴けるようになりました。本当にバルトークって天才!

え、なんでかって?まあ、それはちょっと聴いてくださいな、ええ・・・・・

まず、第1曲目は4つの管弦楽曲。作品12とCDには記載があるんですが、バルトークは作品番号だとややこしくて、実は作品12は3つもあるんです><

なので、これはszのほうがいいと思います。sz51であるこの作品は、1912年の作品。4つの作品ではあるんですが、それぞれが関係しているという作品です。特に第3曲と第4曲は続いているように聴こえます。

続く「3つの村の情景」。これは1924年に作曲された女声合唱のための「村の情景」sz78から3つを抜き出し、管弦楽伴奏へと編曲したうえでsz79としたものです。ウィキでは「田舎の情景」とされているものです。

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歌詞はハンガリー語で、ローカルな雰囲気を、現代和声と民俗音楽を絶妙に組み合わせて表現しています。この作品だけでも私はバルトークは天才だと思います。

そのうえで、バルトークの代表作でもある「中国の不思議な役人」なんです。このアルバムでは第3曲として鳳に収録されているこの作品は、CDではバレエ音楽とあるんですが、そもそもはパントマイムのための音楽。わたしもこれ、バレエ音楽家とずっと思ってきました。

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いやあ、あらすじだけ読んでも、かなりグロテスクというか、まさに不思議な風景。まあ、作曲当時なら、そしてクラシック音楽を好む人たちからは評判悪かったろうなあと思います。けれども、それが現代日本においてもあまり演奏されないってどういうこと?って思います。まさか「中国」だから?それなら、作曲当時のハンガリー王国程度の社会だってことです、日本は。

この程度の内容だったら、テレビドラマや、今やゲームでもいくらでもあるはずです。バイオハザードはヒットしたゲームですけれど、そのバイオハザードのほうが数倍もグロテスクです。まだこの「中国の不思議な役人」のほうがよほど何かのメッセージを内包しているように見えるのは私だけなんでしょうか?

むしろ、そんな不思議な風景に、バルトークの和声はピッタリです。まるでゲーム音楽なのに、そこに生命を感じ、情景が浮かんでくる。やはりバルトークは天才です!むしろこれがゲームになって、バルトークの音楽そのものをゲーム音楽にして発売したら、ヒットするだろうなあって思います、正直。

そんな作品を指揮するのが、ブーレーズで、演奏するはニューヨーク・フィルハーモニック。このコンビはさすがだなあって思います。そんな不思議な雰囲気を、存分にしっかりと人間として表現するんですから。それはブーレーズ自身が作曲家でもあるということもあるんだと思います。そしてニューヨーク・フィルハーモニックの質のいいアンサンブルが紡ぎだすサウンド!豊潤なそのサウンドは、「中国の不思議な役人」では饒舌で、パントマイムで聴いてみたい!って思います。

オペラとかはDVDになるんですが、劇音楽って意外にもDVDにならないんですよね。特にこういったパントマイムだと。バルトークバレエ音楽ではなくパントマイムだと言い続けたその精神を大切にするのであれば、DVDならパントマイムでこそ、だと思います。こういったCDで聴くのは音楽はわかりますが、実際のグロぶりはどうなのかとか、ストーリーに隠されたものとは?とかを自分で考え、作品と対話するには不足しているんですよね。ぜひともパントマイムで演奏することをしてほしいなと思います。

こうバルトークの音楽を聴いてみれば、なぜシベリウスもパントマイムに作曲したのかが、わかる気がするんです・・・・・・それはまた、機会があれば別建てでエントリ立てることができればなって思います。

 


聴いている音源
バルトーク・ベラ作曲
4つの管弦楽曲 作品12
3つの村の情景
バレエ音楽中国の不思議な役人」作品19
ロイス・ウィンター(メゾ・ソプラノ、3つの村の情景)
ジョアン・フェルツマン(アルト、3つの村の情景)
カメラータ・シンガーズ女声合唱団(合唱指揮:アブラハム・カプラン)
スコラ・カントゥルム合唱団(合唱指揮:ヒュー・ロス)
ピエール・ブーレーズ指揮
ニューヨーク・フィルハーモニック

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。