かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンのベートーヴェン交響曲全集6

今月のお買いもの、平成29年9月に購入したものを、まだご紹介しています。今回はシリーズでお届けしている、バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンベートーヴェン交響曲全集から、第6番「田園」です。

田園も私のライブラリの中で数々ありますが、その中で一番のオキニは、やはりベーム指揮ウィーン・フィルで、1977年来日時のNHKホールでの演奏なんです。NHKホールでなくても、やはりベームの「田園」はいいです。

が、このバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンの「田園」は、ベーム的なテンポ感の中で、劇的な部分もある演奏です。正に「田園」が標題音楽として単なる風景を切り取ったのではなく、その風景の場にいる人間の機微を描いた作品であるということを、ストレートに表現したものだと思います。

特に、第1楽章は簡単に言えば、田園の存在そのものに感動している自分、と言うことなわけです。その感動で一杯になっている心情が絶妙に表現されています。

ベーム以外を挙げるとすれば、私は現状では迷うことなくこのバレンボイム/シュターツカペレ・ベルリンのを挙げます。既に持っている同じオケでスウィトナーの指揮よりも断然いいです。

スウィトナーは第九ではそうでもないのに、この田園ではどこか急いでいる感じがあるんですよね。うーん、この田園では違うんじゃないかな〜とずっと思ってきましたが、やはりバレンボイムは修正してきたと思います。それにしっかりとリスペクトしてポテンシャルを出していくシュターツカペレ・ベルリン。いいわ〜って思いますね。

むしろ、スウィトナーは第4楽章「嵐」は素晴らしいんです。一方、バレンボイムは嵐もテンポ的にゆっくり。でも、それでいいんだと思います。なぜなら、「田園」は風景を切り取ったのではなく、その風景を見ている「自分」が表現されているから、です。どこか遠くを見ている感じでもいいわけです。

嵐と言っても、屋外で遭うのと、屋内で遭うのとでは印象が違います。ですから、テンポ的にゆったりでもいいわけです。どちらも私としては好きですが、まあ、劇的に感じるほうが好きなのでできれば速い方が好きですね。でも、このバレンボイムの解釈は、ゆったりでも嫌だと感じさせないんです。そこが素晴らしいんですね。ゆったりとしているにも関わらず、どこか近代的なスタイリッシュな面もあるという、相反するものが同居し、芸術としてしっかりと昇華されているのがいいんです。

ここまで「これはどうもねえ」っていう演奏が一つもないんです。こんな全集も珍しいですよ、本当に。どれかは「うーん、これはねえ」って言うのがあるもんなんです、全集って。それが一切ない。でも、万人受けするような軽薄さもない。しっかりと堂々としており、地に足着いているんです。喜びが全体を支配し、豊潤なアンサンブルとなって現出しているのは、バレンボイムのタクトの素晴らしさを誉めるしかありません。

さて、演奏以外で注目点は、「運命」と「田園」は楽章がつながっている部分がある訳なんですが、ハイレゾだと別々に来ます。つまり、本来つながっているはずの楽章が切れて各々一つの音楽ファイルになっているわけなんです。ある意味CDと一緒です。でも、foober2000だとスムーズにつなげて演奏してくれます。これは良いですね〜。問題は、携帯音楽プレーヤーでも同じなのか、と言う事です。

そうはいかなくて、幾度ファイルをつなげたことか・・・・・私は図書館から借りてきてWAVでリッピングする場合、ベートーヴェンの「運命」と「田園」はリッピングソフトのほうが拒否さえしなければ、「運命」の第3、第4楽章と「田園」の第3楽章〜第5楽章はつなげてリッピングします。PCのプレイヤーでは別に切れていてもつなげて演奏してくれますが、携帯音楽プレーヤーだとmp3に圧縮するせいで、どうしても切れてしまうからです。ですので、あらかじめmp3に圧縮した時に備えて、つなげてリッピングしておくのです。

では、ハイレゾではどうなのか?と言う事なのです。ハイレゾの特徴は、可逆圧縮です。もともと圧縮されてはいますが、再生するときには元の大きさで再生するのがハイレゾです。圧縮という表現よりも、「折りたたまれている」という表現のほうがで適切だと、ハイレゾflacファイルを最初にご紹介した時に述べたかと思います。ですから、プレーヤーがしっかりと元の大きさで再生してくれた時に、どう演奏するのかは実は重要なファクターになります。

私は現在、二つの携帯音楽プレーヤーを持っています。一つは以前使っていたグリーンハウスの後継機。そしてもう一つはauスマホです。どちらもハイレゾが聴けることになっていますが、現在の所ハイレゾが再生できると確認できているのはauスマホのほうです。

ですから、一応auスマホで試してみようかなって思っています。このシリーズが終わった時に、この全集をauスマホにも入れてみて、再生できるか、できるとすれば「運命」と「田園」は切れ目なく再生するのか。試してみたいと思っています。

恐らく、それで一つエントリを立てると思いますので、こうご期待!




聴いているハイレゾ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
ダニエル・バレンボイム指揮
シュターツカペレ・ベルリンベルリン国立歌劇場管弦楽団

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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