かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:マルティヌー チェロ協奏曲第1番・第2番

今月のお買いもの、平成28年8月に購入したものを御紹介しています。今回はディスクユニオン新宿クラシック館にて購入しました、マルティヌーのチェロ協奏曲集を取り上げます。

マルティヌーは以前何度かこのブログでもご紹介しているかと思います。その殆どが輸入盤だったかと思いますが、何とこれは国内盤なんです。レーベルはDENON

まあ、元々はスプラホンですが、このCDは国内盤です。国内盤だから中古市場へ出たのか、それともたまたまだったのかは分かりかねます。指揮、ソリスト、オケ、比較的ビッグネームが並んだCDです。

元々が1980年代の販売ですから、もう30年くらいたつのですね。このCDはその再販の廉価盤。それにしてもです、ナクソスではなく、DENONの「クレスト1000」シリーズですから・・・・・

新譜の時で、ナクソスよりも安いって・・・・・それが中古市場へ出たわけです。なんという幸運なんでしょう!

さて、マルティヌーの紹介を一応しておきます。ウィキだけを示しておきますが、国際マルティヌー協会も存在しますので、ぜひともそちらも検索して参照して頂けけるとありがたく存じます。

ボフスラフ・マルティヌー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%95%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%8C%E3%83%BC

1980年代が最初の販売であったせいか、人名表記は「マルチヌー」になっています。ナクソスであればマルティヌーでしょう。このあたりは、そのCDがでた時代、マルティヌーの評価がどんなものだったかを想像させる証拠で、それはそれで史料である故、私は楽しいです^^

第1番は1930年の作曲ですが、3回にわたって改訂が入った作品です。もともとはピアノも入っていた20世紀音楽的な作品ですが、現在はピアノはスコアから廃され、すっきりとした編成になったせいか、古典的な部分も散見されつつ、20世紀の和声が存分にちりばめられている作品です。

第2番は1944年と、戦争の影が大きい、アメリカ時代に作曲された作品で、ドヴォルザークのチェロ協奏曲のような望郷の念や、クリスマスに作曲が開始されたことからパストラーレが入っていたり、第1番よりさらに20世紀音楽的であるにも拘わらず、様式には伝統も感じさせる作品です。

その意味ではとてもマルティヌーらしい作品だと言えるでしょう。ただ、チェロ協奏曲は協奏曲という名前で残っているのはこの2曲なので、事実上の全集だと言えますが、作曲はパリ時代とアメリカ時代のみとなっています。その代り、第1番はヨーロッパ時代に改訂が入っているため、彼の3つの時代を背景としていると言えるでしょう。

チェリストはアンゲリカ・マイ。人間の声に近いとされるチェロが、むせび泣いたり、歌ったり、笑ったり、恐れたりと、様々な顔を見せてくれます。その表情の豊かで、表現の素晴らしさ!でも、聴いていると自然と時間が流れていきます。その洗練された「土臭さ」が何とも魅力です。

オケはチェコ・フィルで、指揮はヴァーツラフ・ノイマン。ゴールデンコンビだと言えるでしょう。マルティヌーは最近はナクソスなどが多いせいか、ビッグネームの演奏を聴く機会は減りましたが、マルティヌーがわが国で認知され始めた時代に、このようなビッグネームが演奏していたのを聴きますと、やはり祖国チェコのある種の興奮が伝わってきます。ワクワク感が半端なく、オケもソリストマルティヌーの作品を存分に楽しんでいます。

クレスト1000はいまだ新譜でも数多くのCDが出ていますから、是非ともお買いもとめてみてはいかがでしょうか。ネットではなかなか知り得ない、二つの作品の解説も載っているのも嬉しいです。




聴いているCD
ボフスラフ・マルティヌー作曲
チェロ協奏曲第1番
チェロ協奏曲第2番
アンゲリカ・マイ(チェロ)
ヴァーツラフ・ノイマン指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
(DENON CREST 1000 COCO-73244)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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