かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:オーケストラ・ダスビダーニャ第20回定期演奏会

今月のお買いもの、今回から平成27年2月に購入したものを取り上げます。しかも、実は同じシリーズのものという・・・・・

今回は、東京芸術劇場で買い求めました、オーケストラ・ダスビダーニャ第20回定期演奏会のCDです。そう、つまりは、今月の「今月のお買いもの」コーナーは全て、オーケストラ・ダスビダーニャの過去の演奏会CDをシリーズで取り上げることにしました。

以前、第20回は聴きに行きましたが記憶が定かではないので、CDにて代えますと述べたことがあるかと思いますが、今回はそれを実現したことになります。

私は、第20回からはその前の年の演奏会CDを買おうと決めています。ですから、以前第19回の、東日本大震災から1年後の演奏会CDを取り上げていますが、今回からはさらに、前年以前の演奏会CDでいいなと思ったものを購入することにしました。

そのため、このシリーズでは、一昨年の第20回を今回と次回に分けてご紹介し、昨年の第21回をまた2回に分けて、そしてそれ以前の演奏会をまた2回に分けてご紹介します。「それ以前」は第何回で、何なのかは、アップするまで秘密にしましょう。お楽しみです^^

さて、今回は第20回の定期演奏会CDを取り上げることになります。第20回の1プロで取り上げられた、ショスタコーヴィチの5つのバレエ作品から7曲が取り上げられています。

ショスタコーヴィチは20世紀最大とも言っていい多作家であったと言えます。それは舞台作品を多く手掛けていることからも言えるかと思いますが、その舞台作品の中にはバレエ作品もあるのです。第20回でダスビが取り上げたのは、その中から3つ。「明るい小川」「ボルト」「人間喜劇」です。

じゃあ、第22回のように寸劇よろしくバレエをやったのですか!と言えば、残念ながらそうではありません。管弦楽のみです。実は、後にレヴォン・アトヴミャーンによって編曲、編纂された5つのバレエ組曲というのがあり、そこから抜粋したものなのです。

一応、ウィキには「ボルト」「明るい小川」は説明があったので、参照してみてくださいませ。

ボルト (バレエ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%88_(%E3%83%90%E3%83%AC%E3%82%A8)

明るい小川
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E3%82%8B%E3%81%84%E5%B0%8F%E5%B7%9D

残念ながら、「人間喜劇」についてはネットでは探すことが出来ませんでした。ダスビのブックレット(それは、プログラムからの転載ですが)と同じものが、筆者のかたがアップされていますので、良かったら見てみてください。

ショスタコ−ヴィチ:5つの「バレエ組曲」より
http://www5.ocn.ne.jp/~kuru/takoballet.html

曲目は、このサイトのURLをアップすることで代えさせて頂きますが、正直、この7曲、舞曲という感じ、ないです・・・・・

それだけ、ショスタコーヴィチの実験性が強い作品たちだと言えるでしょう。これ等より10年ほど後に作曲された日本人の作品たちのほうが、より舞曲らしさをもっているくらいです。

こういった作品を聴くという事は、ショスタコーヴィチの先進性を知る、いい機会だと思います。ダスビは今回第22回のプログラムで団長さんがおっしゃられるように、珍曲を採り上げる団体ではなく、淡々とショスタコーヴィチの作品を真正面から取り上げる団体ですが、あまりにも日本ではショスタコーヴィチが顧みられることが少ないので、おのずと珍曲というか、今までイデオロギーなどによるプロパガンダ(それは、左右どちらも意味します)で覆い隠されてきたショスタコーヴィチという作曲家の世界を、ものの見事に見せることに成功しています。

多分、ダスビのファン以外の人は、ショスタコーヴィチが映画音楽や、バレエ作品を多く生み出していることをあまりご存じないのではと思います。だからこそ、ダスビがこういった作品を取り上げることは、とても大切なことだと思います。

上記URLでも付言されていますが、この7つの作品はどれもわかりやすく軽妙な作品ばかりなのに、当局の取り締まりの対象(所謂「プラウダ批判」)になってしまうんですよねえ。いかに芸術に対する無知が恐ろしいのかを、まざまざと見せつけられます。かつての民主党の事業仕訳なんて、かわいいものですよ、ええ(しかも、事業仕訳にはイデオロギー背景は0です)。

当時のショスタコーヴィチの落胆、いったいどれほどだったことでしょうか・・・・・・

演奏は、勿論ダスビはアマチュアですから、多少音が不安定な部分はありますが、全体としてはよくまとまっています。いや、むしろ不安定な部分なんて、第1曲目のワルツ冒頭だけで、あとはプロオケ相当の音が鳴り響きます。第5曲めの「ギャロップ」はアンサンブル秀逸で、思わず体を動かしてしまいます。その意味では、やはりこれらの作品はバレエなんだなあと、私達に顧みさせてくれます。それはまさしく、ダスビの実力が高いが故であろうと思います。

さて、次回は2プロの交響曲第4番が登場します。いったい、どんなことになりますことやら・・・・・お楽しみに!




聴いているCD
ドミートリイ・ドミートリエヴィチ・ショスタコーヴィチ作曲
5つの「バレエ組曲」から
第1曲 ワルツ        (第2組曲第1曲、原曲『明るい小川』)
第2曲 ダンス(ピツィカート) (第1組曲第2曲、原曲『明るい小川』)
第3曲 ダンス        (第3組曲第3曲、原曲『明るい小川』)
第4曲 エレジー       (第3組曲第4曲、原曲『人間喜劇』)
第5曲 ギャロップ      (第2組曲第6曲、原曲『明るい小川』)
第6曲 荷馬車引きの踊り (第5組曲第3曲、原曲『ボルト』)
第7曲 スケルツォ.      (第4組曲第3曲、原曲『ボルト』)
長田雅人指揮
オーケストラ・ダスビダーニャ

(Kojima Recording LMCD-2004)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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