かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ウェーバー 交響曲第1番他

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、2週間ぶりに登場です。今回はウェーバー交響曲第1番他を取り上げます。

え、ウェーバー交響曲って、すでに取り上げられていますが、と思った方は、コアすぎる読者の方です(って、どれほどの人が覚えていらっしゃるかなんて、わかりませんけどね)。

ええ、そうです、一度取り上げています。

神奈川県立図書館所蔵CD:ウェーバー交響曲第1番・第2番
http://yaplog.jp/yk6974/archive/939

しかも、同じく神奈川県立図書館所蔵CDのコーナーなんですよね。ええ、借りてきました時、しまった!と思いました。あれまー、既にあるじゃんかー、と。

しかしこの音源、ウェーバーの作品だけを取り上げているわけではないんです。他にメンデルスゾーンの室内交響曲や、ワーグナージークフリート牧歌を収録しているんです。

むしろ、ワーグナージークフリート牧歌が収録されていたので、借りてきたと記憶しています。なかなか、ジークフリート牧歌が収録されているCDは、最近ないんですよねえ。

ワーグナー管弦楽作品として、楽劇「ニーベルングの指環」から様々な旋律がちりばめられているジークフリート牧歌は、ワグネリアンであればそれはそれは手元に置いておきたい作品です。勿論、本来は楽劇こそですけれども、そのエッセンスとも言うべきこの管弦楽作品はかつては人気でした。

しかし、どういうわけか、最近はさっぱりの感があります。一昨年は記念年であったにも関わらず、あまり話題になっていなかったように思います。

私はそういう世代ですから、ワーグナー交響曲の方こそ、ここではまず取り上げたのでした。

神奈川県立図書館所蔵CD:ワーグナー交響曲
http://yaplog.jp/yk6974/archive/720

上記エントリで私が指摘している通り、ワーグナーウェーバーとも親交があった作曲家ですから、この選曲はある意味当然と言えますが、そこにメンデルスゾーンが入ってくるのが、選曲をした人のにくい点ですねえ。ワーグナーだったら絶対に認めない、ユダヤ人の作曲家を入れるなんて、ありえないですから。

しかし、「なーにぃ、やっちまったなあ!」

メンデルスゾーンが入ってしまったのです。しかし、この並びは、実に音楽史を踏まえています。1曲目がウェーバー、2曲目がメンデルスゾーン、そして最後がワーグナーです。それはロマン派が辿った足跡を、明確に示しているのです。

勿論、後期ロマン派で、交響曲の巨匠と言えばブラームスや、ブルックナー、そしてマーラーですが、実はこの3人、ともにオペラを手がけています。その3人の管弦楽作品を並べてみたら・・・・・というのが、このアルバムの意味する所なのです。

え、メンデルスゾーンと言えば、交響曲も書いているでしょ?なんで室内交響曲というマイナーな作品に行くの?という疑問もあろうかと思います。確かに、メンデルスゾーンの作品中、特に顧みられていないのが合唱曲と室内交響曲であろうと思います。しかし、CD一枚に収録するとなると、ではいったいどの作品をメンデルスゾーンの作品から選びますか?なかなか難しかろうと思います。

いやいや、まだまだ時間的には行けますよ、と言われるかもしれません。しかしこのアルバム、この3人だけではないんです。ご丁寧に、ワグネリアンの作曲家、ヴォルフの作品も収録してくれています。

フーゴ・ヴォルフ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%BC%E3%82%B4%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%95

ただ、こうならべて聴いてみますと、ワーグナー交響曲こそ素晴らしいものの、単なる管弦楽作品となると、むしろウェーバーメンデルスゾーンに比べると凡庸に聴こえます。確かに、様式的にはくだっていますし、オーケストレーションは分厚く、音楽史の進展を感じますが、でも・・・・・なんですね。

やはり、ワーグナーは楽劇の作曲家であり、短い時間で凝縮する管弦楽作品となると、むしろ先輩諸氏に適わない部分もあることを、明確に示しています。

オケが室内オケという点もあるのでしょう。先日、コンサート雑感でも触れましたが、室内オケというのは小さいがゆえに一つ一つのパートがしっかりと弾かなくてはならない分、一つ一つの楽器がよく聴き取れるという利点もあるのですね。ですから、各々の作品の特徴が見事に浮かび上がるという結果につながっており、現代に生きる私たちは、俯瞰してみることが出来ると言う利点につながっているのですね。

こういうアルバムを聴くというのは、本当に目からうろこが取れることばかりなので、止められません・・・・・




聴いている音源
カール・マリア・フォン・ウェーバー作曲
交響曲第1番ハ長調
フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ作曲
室内交響曲第10番から、アダージョアレグロ
ヒューゴ・ウォルフ作曲
イタリアセレナード
リヒャルト・ワーグナー作曲
ジークフリート牧歌
ハルトムート・ヘンシェン指揮
カール・フィリップエマニュエル・バッハ室内管弦楽団

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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