かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:パガニーニ ヴァイオリン協奏曲第1番・第2番

今回の神奈川県立図書館所蔵CDは、パガニーニのヴァイオリン協奏曲の第1番と第2番です。アッカルドのヴァイオリン、デュトワ指揮、ロンドン・フィルの演奏です。

パガニーニは以前「今月のお買いもの」のコーナーでナクソスの音源(第3番・第4番)を、そしてアッカルドもおなじコーナーでエルガーのヴァイオリン協奏曲を取り上げた時にご紹介していると思います。

実は、その二つとも、この図書館のパガニーニがきっかけとなっています。そもそも、恥ずかしながらこれが私の初パガニーニだったのです。

パガニーニと言えばヴァイオリンの超絶技巧で有名な人ですが、私にとってはそのイメージだけが先行し、その作品を聴くことを今まで後回しにしてきた作曲家です。

ニコロ・パガニーニ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%8B

時代的には?と言われてすぐ答えられる人が何人いるでしょうか。答えは、「前期ロマン派」です。いや、デビューは古典派の時代と言っても差し支えないでしょう。そうわからなくなってしまう原因は、この音源にも収録されているヴァイオリン協奏曲第2番があまりにも有名で、その成立年代がはっきりしないことにあるように思います。

ヴァイオリン協奏曲第2番 (パガニーニ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC2%E7%95%AA_(%E3%83%91%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%8B)

借りたCDのブックレットでも成立年代は1811年以降となっていて、正確にはわからないとなっています。ただ、第3楽章がリストによってピアノ曲に編曲(むしろそのほうがダントツに有名ですが)されているので、その成立年である1838年には存在していたと考えていいでしょう。

この音源を借りた理由の一つに、この第2番の存在があります。リストの「パガニーニによる大練習曲」第3番(ラ・カンパネッラ)で有名な旋律は、もともとはパガニーニが作曲したものだったからです。

いろんな作曲家に影響を与えたパガニーニですが、果たして我が国における人気は思ったほど高くはないように思います。その理由として、死亡時の噂と、交響曲が存在していないという点もあるのだと思います。もしかすると作曲したかもしれませんが、大部分が破棄されてしまったので、いま私達が知り得るパガニーニの作品というのはそのうちのわずかしかありません。

それすら、果たして生前のパガニーニの超絶技巧を伝えているかどうかわからないというのですから、驚きです。その一端を見せてくれるのが、特にこの二つのコンチェルトです。まるで弓で弦を叩いているようなその演奏法は、現代でも難しいものとされています。

その上、第1番では独特の調弦法である「スコルダトゥーラ」を採用し、独特の音を実現させています。

ヴァイオリン協奏曲第1番 (パガニーニ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC1%E7%95%AA_(%E3%83%91%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%8B)

スコルダトゥーラはモーツァルトも唯一の協奏交響曲である「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」で採用しています。そういった経緯を観ますと、この二つの作品は、実に古典派の香高い作品であると言えます。しかし、音楽的には甘い旋律が支配し、形式美よりはむしろ旋律美が前面に出され、その上ですべてが調和の中に収まっているのが素晴らしい作品です。

では、演奏はとてもすごいものであるのでしょうねと思いますよね?それが、そうでもないのです。ヴァイオリンはとにかく軽いのです!むしろオケのほうが激しいくらい。特に第1番の第1楽章はオケのほうが気合入りまくりです。しかしよーく聴けば、弓と弦とがものすごい勢いでぶつかり合っているのが分かるかと思います。その上で紡ぎだされる甘美な旋律によって、調和のとれた芸術として提示されています。

こういった作品は所謂「情熱と冷静の間」がきちんと取れないといい演奏は難しいものだと思いますが、それが完璧なのが本当に素晴らしいです。この演奏家は間違いないぞ!と直感し、その後幾つか他の作曲家の作品の演奏も買ったというわけなのです。そしてそれはことごとく外れることはありませんでした。

こういった演奏に巡り合うのは、本当に幸せな一瞬です。

なお、ふたつともカデンツァがない作品ですが、いずれも演奏者アッカルドによるものとなっていますが、それもまた甘美かつ端正で素晴らしいものです。



聴いている音源
ニコロ・パガニーニ作曲
ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調作品6
ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調作品7「ラ・カンパネラ」
サルヴァトーレ・アッカルド(ヴァイオリン)
シャルル・デュトワ指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団



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