かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:マーラー 交響曲第7番

今週の神奈川県立図書館所蔵CDも、マーラーを取上げます。まず今回は、交響曲第7番です。

6番で印象が変わってから、私は猛烈な勢いでマーラー交響曲を借りはじめます。確か、これは3番と一緒に借りているはずです。

CD店に行っても、ほとんど省みる事のなかったマーラーの棚にも目を通すようになりました。このころから、私は図書館へ行くのとCD店へ行くのをほぼ同一の日にまとめるようになりました。お金が多少節約できる上、まず図書館でチェックしてから、CD店で探すという作業を一日でできるからです。

行くCD店は、銀座の山野楽器。図書館は桜木町。JR桜木町駅から新橋へ出て、地下鉄に乗り換えるというルートを、ほぼ月に1〜2回行うという日々が始まりました。現在では資金面の関係でルートをちょっと変えていますが・・・・・

その理由は、ちょうどこれを借りている時期に、いつもよっていた横浜の新星堂が、クラシック売り場を縮小する、と発表したからです。実はこのころまでは、電車賃を浮かすため、都心まで出ずにいったん横浜で降り、新星堂でCDはチェックしていました。たまに、タワーレコードです。それが、新星堂の縮小で基本的に横浜ではチェックできなくなってしまいました。

そのため、以前の職場のときに足しげく通っていた銀座山野楽器本店へ行くことに変更したのです。ただ、それですと別々に行ってしまうとちょっとですがお金がかかります。そのため、図書館へ行くときとセットにするようにしたのです。

この7番を借りたあたりは、そんな思い出もあります。

この演奏の指揮者は、インバルではなくショルティです。オケはシカゴ響。実はこのコンビ、私は「巨人」でもっているのです。かろうじてマーラーに関して興味を持ち続けることができたのは、このコンビの演奏による部分がたぶんにあります。

5楽章形式になっていますが、これはとても聴きやすかったです。すっと入ってゆけました。その理由は、恐らくそれほど厭世観というのが前面に出されていないせいなのではないかという気がします。

そう考えますと、私はとんでもない作品からマーラーに入ってしまったなあと思います。今、あなたが進めるなら何番を進めますかと言われましたら、少なくとも5番はやめたほうがいいですとはっきりこたえることができるでしょう。ただ、お勧めは何番とまではまだまだいえませんが・・・・・この7番になるかもしれません。あるいは、6番。

その理由は、やはり構成にあります。少なくとも、それほど構成的に革新的なことをやっているわけではありません。構造はちょっと違いますが・・・・・

ショルティは、主兵シカゴ響を思う存分鳴らさせています。それがとても心地良く、5番で受けた何ともいえない厭世観微塵もありません。むしろ、何かそれが吹っ切れたかのような、前向きな姿勢すら感じられるのです。これはまた新たな発見でもありました。

私がマーラーを始めて買った時期には、マーラーオーソリティといいますと、インバルとショルティだったのです。勿論、それ以外の指揮者も録音を残していますが、初心者の私としましては、やはりオーソリティの演奏で聴きたかったのです。この点につきましては、また第1番「巨人」を取上げるときにふたたび触れますが、実はこの音源を借りるときにも、そういった意識が働きました。

いずれにしても、マーラーの音楽にはあまり触れて来なかったわけですから、それなりのオーソリティの演奏で触れたいと思ったわけです。ある程度聴いていればまた別ですが・・・・・

別名「夜の歌」とも言われるこの7番ですが、その夜の歌である第2楽章と第4楽章はとても気に入っています。なんで最初にこれを聴いていなかったかなあと本当に今でも臍(ほぞ)をかんでいます。

すでにインバルは図書館には所蔵がなく、録音としては古いのですが、小島よしおのごとく「そんなのかんけーねえ!」と、ショルティだからこそ借りた一枚でした。それは、見事に正解だったと思います。

ただ、これはロンドンレーベルで輸入盤だったと思います。県立図書館は時としてそんな音源が転がっています。恐らく、CD店ならば国内盤があるでしょうが、有名曲はなるべく図書館でとの方針の下、それでもいいので借りた一枚です。

ですが、不安もありました。やはり図書館はいろんな方が利用しますから、盤面が必ずしもいい状態とは限りません。その上、輸入盤は国内盤と比べどうしても「作りこみ」、つまり製造品質において差が出てしまいます。通常のオーディオデッキならそれはさほど気にしなくて良いのですが、パソコンではそうはいきません。

ただ、この曲はそれほど苦労しなかったと記憶しています。本当に、先日も申しましたが、全く読み込まないものも普通にあります。これは輸入盤というのが幸いしたようです。

この演奏はどうやらまだ廃盤にはなっていないようです。1年前に確認したときには、この演奏が見事に国内盤でCD店においてありました(銀座山野楽器)。ただ、今はどうかわかりませんが、探してみるものいいと思います。少なくとも、ショルティなら「間違い、ない」。



聴いている音源
グスタフ・マーラー作曲
交響曲第7番
サー・ゲオルグショルティ指揮
シカゴ交響楽団
OPACで引っかかるものはあるんですが、私のデータとちょっと違います。引っかかるのは国内盤のようなので、恐らく違うでしょうが、国内盤の番号を以下に明記しておきます。
(425 041-2 POCL-5132)