かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

友人提供音源:ザルツブルク国際モーツァルト週間2002

本来毎週金曜日のこのコーナー、今回だけは変則で木曜日に登場です。今回は2002年のザルツブルク国際モーツァルト週間を取上げます。

これもFM音源ですが、非常に音がよく今でもたまに取り出しては聴いています。

特に、その内一部の曲は携帯に入れてある関係で非常によく聴く音源になっています。

収録曲は、モーツァルトのピアノ協奏曲第24番と第25番、モテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」(いわゆる「エクスルターテ・ユビラーテ」)です。

これをいただいたきっかけはちょっと忘れてしまいましたが、当時モーツァルトのピアノ協奏曲に興味を持っていたことは事実で、実際その時期に私は始めてモーツァルトのピアノ協奏曲を買っています。それを聴いて彼のピアノ協奏曲を全曲集めたいと思っていた矢先だったのは覚えています。

恐らく、そんなこともあって、オール・モーツァルト・プログラムだったのでいただいたはずです。そうでなければこの時期、合唱団でどっぷりとモーツァルト好きな音楽監督の下モーツァルトの宗教曲を歌っていた私がいただくとは思えません。既に24番とモテットは持っていたからです。

そう、私の興味は実は25番だったのです。それは、見事にストライクでした。初めて聴いたときから24番は勿論ですが、25番を好んでいました。

24番はカデンツァがピアニストによるものですが、素敵なのですがどちらかといいますと既に持っているブレンデルのほうが好みなのです。ちょっといろいろやりすぎの感がありまして。一方の25番がピアニストがブレンデルなのです。指揮はサイモン・ラトル。オケはウィーン・フィル。ちなみに、24番は指揮がジョン・エリオット・ガーディナー、ピアノがR.レヴァイン、オケがウィーン・フィルです。

この25番は以前ブログでも取上げましたが、図書館で借りてきた音源よりも断然こちらが好みです。特にカデンツァが。どうやら私の和声進行の好みはブレンデルのようです。図書館で借りてきたのも実はブレンデルで、オケはアカデミー。何と私はブレンデルと縁があるんでしょうか(というのも、モダンで全集になっていたのはそれしかなかったので)。

この音源をいただいたときには、本当に狂ったように聴いていました。この25番が来たときには「よっしゃー!こういうのを待っていた!」という感じで、とてもしあわせだったのを覚えています。

私は携帯にモーツァルトのピアノ協奏曲を第5番から第27番まで、つまり彼が自分で作曲したとされているピアノ協奏曲すべてを入れてあるのですが、実はその中の25番はこの音源を使っています。図書館で借りたアカデミーの演奏もすばらしいのですが、この演奏がとても生き生きとしていたので、こちらを採用しました。聴きなれてもいましたし。特に、20番以降の後期作品群は一まとめにしてあるので、この25番の演奏は聴く頻度が第九に継いで多い曲でもあります。

特に印象的なのは、このオケがウィーン・フィルだからこそなのですが、第1楽章冒頭の木管です。この音がたまらない!それは、アカデミー室内管では絶対に表現できない、ウィーン・フィルだからこその音なのです。音質から言えば実はアカデミーなのですが(元音源がCDですから)、それでもウィーン・フィルの外れているようでそうではない温かみのある音がなんといっても聞き飽きないのです。

これはなかなか他の交響曲では音に埋もれてしまってなかなか気がつかないのですが、それがなんとも味があるのです。これぞウィーン・フィルといえるかと思います。それに、ブレンデルの熟練した演奏と自作のすばらしいカデンツァ。私の中では今25番では一押しです。

ウィーン・フィルは私は聴くなら古典派の作品だと思っています。一つ一つの音が拾いやすいので、私が言っている木管の特徴をつかむことができるでしょう。以前、ベートーヴェンの「田園」を取上げたときにも述べたかと思います。あの時は指揮がカール・ベームでした。

最後のエクスルターテ・ユビラーテは、残念ながらソプラノが誰なのかがわからないんですよね〜。指揮はトン・コープマン、オケはモーツァルテウム。専門が古楽モダン問わず、モーツァルトのプロがそろった内容でもあります。この最後の曲もすばらしいです。ウィーン・フィルという大団体を向こうに回して、ザルツブルクの地方オケともいえるモーツァルテウムのすばらしさを堪能できます。アンサンブルもすばらしい!さすが、モーツァルテウムと唸ってしまいます。

この音源がさらに私をしてモーツァルトのピアノ協奏曲を全曲集めたいという要望に拍車をかけたのは間違いないのですが、しかしその念願がかなうのは昨年、神奈川県立図書館で借りてきてでした。

それは、7年という月日をかけた宿願だったのです。



聴いている音源
ザルツブルク国際モーツァルト週間2002
(FM音源によるCD−Rのため、非売品)