かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:ドヴォルザーク ヴァイオリン・ソナタ集2

東京の図書館から、前回と今回の2階にわたり取り上げております、小金井市立図書館のライブラリである、ドヴォルザークのヴァイオリン・ソナタ集の今回は第2集を取りあげます。

この第2集に収録されているのは、「4つのロマンティックな小品」、バラード、夜想曲、スラヴ舞曲第2番、そしてユモレスク第7番です。ある意味、小品集といっても過言ではありません。

「4つのロマンティックな小品」ははじめ弦楽三重奏曲として作曲されましたが、のちにヴァイオリンとピアノのための作品へと編曲されました。親しみやすい曲と言いながらも、2曲目「奇想曲」はかなり激しさも持っています。

ja.wikipedia.org

バラードも短調であるせいかかなり激しさを内包する作品。1884年に作曲された作品なのですが作品番号としては若い番号がついています。どうやら雑誌の付録として作曲されたようです。むせび泣くような部分もあり、果たしてこれが付録としてふさわしいのかどうかは私には判断つきません。

夜想曲はウィキのドヴォルザークの曲一覧によれば1875~83年にかけて作曲された作品ですが、1875年に4手ピアノのためのB.48bが存在します。ネットでの検索ではわからないのですが、おそらくは最初にピアノ4手で作曲され、のちにヴァイオリンとピアノのための版へと編曲され、そちらがメジャーになりaが与えられたと考えています。なお、作品番号はどのヴァージョンでも40です。

スラヴ舞曲は第1集と第2集が存在し、第〇番という表記はないんですが、CDには第2番という表記がありました。CD表記のB番号に該当がなく、おそらく記載ミスだと思います。おそらく第1集第2番の間違いだと思います。

最後はユモレスク第7番。これは超有名なユモレスクのことですが、実は8曲ある曲集であることはあまり知られていません。以前このブログでは原曲であるピアノ版を取り上げています。のちにまずヴァイオリン版へと編曲されましたが、いまでは様々な版へと編曲されています。

ja.wikipedia.org

演奏は第1集と同じスークとホレチェク。どの曲に対しても感情がこもっており、リズム感もノリノリ。特にTuneBrowserで192kHz/32bitへリサンプリングして聴いているせいか、ちょっとしたアインザッツの臨場感や空気感も伝わり、さらに彼らの感情が伝わる感じがします。メロディーメーカーであるドヴォルザークの面目躍如といったところを、実に実直に、そして共感して楽しんで演奏しています。こういう楽しさが伝わる演奏も、十分精神的なんですよね。なぜなら、人間には喜怒哀楽があるからです。その感情を芸術として表現したのがクラシック音楽。優れた演奏家は人間というものに対する深掘りも素晴らしいなと思います。

 


聴いている音源
アントニン・ドヴォルザーク作曲
4つのロマンティックな小品 作品75B.150
バラード ニ短調作品15B.139
夜想曲ロ長調作品40B.48
スラヴ舞曲第2番ホ短調作品46-2B.78-2
ユモレスク 変ト長調作品107-7B.187-7
ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
ルフレート・ホレチェク(ピアノ)

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