かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:モーツァルト フリーメーソンのための音楽集

東京の図書館から、今回は小金井市立図書館のライブラリである、モーツァルトフリーメーソンのための音楽を収録したアルバムをご紹介します。

自身もフリーメーソン会員であったモーツァルト。そのための音楽をこのようにアルバムにできるほど書いていたということになります。

とりあえず、フリーメーソンの解説を簡単に。二つの大きな流れはありますが共通するのは「自由」「平等」「博愛」「寛容」「人道」の5つを柱として、他人として成長し、そして良き他者をさらによくしようという活動を行う結社です。

ja.wikipedia.org

モーツァルトがイギリス系だったのかそれともフランス系だったのは、このウィキの記述を読むだけではわかりませんが、少なくとも5つの柱はモーツァルトにとって響くものであったに違いありません。それはモーツァルト自身、自分の実力より低く見られる実情に対し、偏見なき評価を与えてくれる団体であるからです。

そして、フリーメーソンに儀式があるのなら、それに必要な音楽もあるわけで、その担い手がウィーンにおいてはモーツァルトだった、とは言えるでしょう。実際、多くの楽曲が祝祭的そして宗教的色彩を持っています。

宗教は問わない、あるいは宗教批判、どちらにおいても、特定の宗教に拠らないことは確かで、これが現代の私たちの社会につながっていることは明白です。ですから特定の宗教色をもたない祝祭音楽が、フリーメーソンのための音楽であると言えるでしょう。

演奏するソリストは男性のみ、そして合唱団もよく聴きますと男性のみと、男性しか会員に認めないフリーメーソンに相応しい編成です。その意味では保守的だともいえます。なのでよくネット界隈で保守などがフリーメーソンを攻撃しているのを見ますと、私としては笑いが止まりません。批判するその前に、このモーツァルトの音楽をネットで検索したうえで聴いてみなさいよ、と言いたいですよ、ほんと。あなた方と一緒かそれ以上に保守的でしょうが、と。なので横っ腹で笑ってしまいますwwwwwwww

指揮がケルテスなので、生命力あふれる演奏になっているのは、この録音の魅力でしょう。確かに女性がいない保守的な音楽ですが、人間が作曲し演奏していることにはかわりありません。その生命が宿る演奏をどこまで追求できるのか・・・・・ケルテスらしい、多重連立方程式の解がここには存在します。ソリストや合唱団もそのタクトに引っ張られ、生き生きとした音楽を奏でています。結果、気品と人間性が同居する、まさにモーツァルトが目指したフリーメーソンのための音楽がそこに存在します。

こういう芸術をいかに我が国の保守が知らずにいるのか、こういう演奏を聴きますと明白になります。そりゃあ有職故実なんて知るわけないよなあって思います。それじゃあ自分たちが批判している「パヨク」と同等かそれ以下ではないかと、これも横っ腹で笑ってしまいますwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

 


聴いている音源
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
歌曲「おお聖なる絆よ」K.140
カンタータ「宇宙の霊なる君」K.429(未完)
 合唱「宇宙の聖なる君よ」
 アリア「僕らは君に感謝を捧げよう」
歌曲「結社員の道」K.468
カンタータフリーメーソンの喜び」K.471
 テノール「見よ、自然は探究心をもって」」
 合唱「賢者ヨーゼフは・・・・・」
フリーメーソンのための葬送行進曲K.477
合唱付き歌曲「今日こそ浸ろう、親愛なる兄弟よ」K.483
合唱付き歌曲「新しい指導者である君たちよ」K.484
ドイツ語による小カンタータ「無限なる宇宙の創造者を崇敬する君よ」K.619
フリーメーソンのための小カンタータ「高らかに僕らの喜びを告げよ」K.623
 1.合唱「高らかに僕らの喜びを告げよ」
 2.レチタディーヴォ「気高き兄弟よ、ここに初めて」
 3.レチタティーヴォ「さあ兄弟よ、すべてを擲って」
 4.合唱「高らかに僕らの喜びを告げよ」
合唱曲「固く手を握りしめて」K.623a
ヴェルナー・クレン(テノール
トム・クラウセ(バリトン
ゲオルク・フィッシャー(ピアノ、オルガン)
エディンバラ音楽祭合唱団(合唱指揮:アーサー・オールドハム)
イシュトヴァン・ケルテス指揮
ロンドン交響楽団

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。