かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:ウォルトン 交響曲第1番・ヴィオラ協奏曲

東京の図書館から、今回は小金井市立図書館のライブラリである、ウォルトン交響曲第1番とヴィオラ協奏曲を収録したアルバムをご紹介します。

イギリスを代表する作曲家の一人であるウォルトンが作曲した交響曲は2つあり、ここに収録されているのは1935年に成立した第1番です。いかにもアングロサクソンらしい明快な和声を持つ作品ですが、一方で時代の影響も受けている作品でもあります。

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一方、ヴィオラ協奏曲はウォルトンが作曲した最初の協奏曲です。ヴィオラをソロとする協奏曲はロマン派にほとんど例がなく、私もそれが珍しくて借りてきたという部分があります。最初に作曲した協奏曲でありながらも完成度は高く、意欲的な作品であることがわかります。

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ウォルトンと言えば、二人のイギリス王の戴冠式のために作曲した作品で特に有名ですが、その明快な和声からあまり我が国では評価されていない作曲家かもしれません。しかしウォルトンは使用場面で和声を使い分けている節があるので、もっと評価されてもいい作曲家だと私は思います。

指揮はアンドレ・プレヴィン。演奏はロンドン交響楽団ソリストは、ユーリ・バシュメット。イギリスの作曲家の作品を演奏させれば鉄壁な指揮者とオーケストラの組み合わせは、作品が持つ生命を引き出しており明快かつ生命力あふれるものです。イギリスの作曲家の作品はもっと評価されてもいいと私は思いますが、愚直に楽しく生き生きと演奏しているのは好印象です。

そして、バシュメットヴィオラも快活で素晴らしい!速いパッセージでもしっかり歌っているのはさすがです。その「歌」が聴き手の魂をなぜか揺さぶります。こういう演奏が聴けることこそ、奇跡なのです。

 


聴いている音源
ウィリアム・ウォルトン作曲
交響曲第1番変ロ短調
ヴィオラ協奏曲
ユーリ・バシュメットヴィオラ
アンドレ・プレヴィン指揮
ロンドン交響楽団

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