かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~小金井市立図書館~:マゼールとウィーン・フィルのマーラー交響曲全集2

東京の図書館から、シリーズで小金井市立図書館のライブラリである、マゼールウィーン・フィルによるマーラー交響曲全集をとりあげていますが、今回はその第2集、交響曲第2番「復活」をとりあげます。

2枚組なのですが、今回は一つとして扱います。部分部分ではそのテンポはねえ・・・・・となるところもあるんですが、全体的にはいいよね~となる不思議。それは説得力、です。さすがウィーン・フィルとのコンビだと思います。

特に前半の第1楽章と第2楽章にそんなシーンが数多くあります。後半の第3楽章~第5楽章は一転諧謔性でいいテンポ、そしてそのあとは歌う演奏・・・・・うーん、たまりせんね~(長さん風、って言ってももうわからない人のほうが多いですよね、ええ)

この「復活」は祝祭的意味を持たされることが近年多いですが、こう全集の中で聴きますと、全体的な明るさというのは際立っているなと思います。もちろん、影の部分もありますが、そのコントラストが美しいのがやはりこの曲の魅力であり、その分明るさが際立っているように思うのです。

とはいえ、暗いのが暗黒、というわけではないんですが、実際に暗さと明るさがないまぜになりつつ、そのコントラストも浮かび上がるのだなあと、この演奏を聴いていると思います。やはり、マーラーの作品の「複雑性による美しさ」は絶品だな、と思います。

このエントリがアップされるのは10月25日の予定ですが、じつはこの原稿を書いているのは9月のシルバーウィークに入ったころ。ちょうど出張へと行くところで、荷造りをしながら聴いていますけれど、「必ず帰ってくるぞ!」みたいな気持ちになるのが不思議です。ウィーン・フィルの豊潤なサウンドが織り成す、再生への物語。

マゼールマーラーは・・・・・って、第1楽章だけ聴いてだけで判断してるだろ、とこの演奏を聴くと思うのです。この演奏、相性が良くないと無理だよなあと、合唱経験のある私としては思うのです。とくに合唱団にとっては決してこの曲息継ぎが楽な曲ではないハズで、その合唱団をしっかりと歌わせるうえで、オケもさらに歌うという徹底ぶり。

それはソリスト二人も同じで、まあ、一人はジェシー・ノーマンだということもありますが、それにしてもしっかり歌わせるのはイロハのイのようで、素晴らしい!ベートーヴェンのような劇的なものはないのに、同じように闇から光へのような感じで、じんわりと感動が体を包み込んでいくのは、魂まで浄化されるような感覚を覚えます。

このエントリが立つ頃には、某県某島で、クライアント先が無事プロジェクトを終えることができるよう、資力していると思います。復活の想いを込めて・・・・・

 


聴いている音源
グスタフ・マーラー作曲
交響曲第2番ハ短調「復活」
エヴァ・マルトン(ソプラノ)
ジェシー・ノーマン(ソプラノ)
ウィーン国立歌劇場合唱団
ロリン・マゼール指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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