かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:タッシェン・フィルハーモニーによるベートーヴェン交響曲全集1

今月のお買いもの、令和2(2020)年6月に購入したものをご紹介します。e-onkyoネットストアにて購入しました、タッシェンフィルハーモニーによるベートーヴェン交響曲全集を、6回シリーズで取り上げます。

この全集、facebookの非公開グループ「クラシックを聴こう!」で取り上げられていたので、興味を持って買ったものです。その理由は、世界最小の編成にあります。

タッシェンフィルハーモニーは、英語だとポケット・フィルハーモニーと言われるオケで、大体12~20人程度しかいません。そんな人数で、マーラー交響曲第7番をすでに演奏しているというではありませんか!

私自身、大規模なオケはなくなり、室内オケ程度が普通となっていくだろうと思っていますし、いうなればバロック的になっていくはずだと思っていますが、その路線にまさに乗っているといえるわけです。ただ、この人数は少ないなあとは思いますが。弦は一人ずつのようですが、二人ずつのほうがいいんじゃないかなあと思います。

それは聴いていても思います。第1番はとても生命力があり、クルレンツィス/ムジカ・エテルナの「悲愴」に比べれば素晴らしいと思いますが、それでもヴァイオリンの音があまりにも痩せているというか、貧弱だと思うんです。それは重厚な演奏に私自身が慣れてきたせいかもしれませんし、あるいはオケがベートーヴェン交響曲を自分たちの編成で演奏するのに慣れていないせいかもしれません。

以下のタワーレコードのサイトにおける説明を読む限りにおいては、設立した指揮者で作曲家のシュタンゲルがこのオケで演奏できるよう編曲しているとはいいますが、あまり編曲しているように聴こえないんです。それはひいては、そもそもベートーヴェンが現代的な編成で演奏することを念頭に置いていない、ということでもあると思います。その効果はとても出ていると思います。ですがさすがに少なすぎる、ということで・・・・・

tower.jp

一方、第2番はそれほど貧弱さを感じないので、おそらくオケのほうが慣れていなかったという可能性のほうが強いだろうと思っています。それでも生命力溢れる演奏は見事!おそらく、ベートーヴェンが作曲した当時のオケの編成は、このタッシェン・フィルにさらに弦5部にそれぞれもう一人加えたくらいしかいなかったはずなのです。ですから、この演奏はそれぞれの交響曲の初演に近い編成で演奏されているといえるでしょう。

ですので、多少物足りないこんな感じだったのだろうと思いますし、だからこそ変わったことがあれば聴衆は驚いたのでしょう。演奏は2曲ともアグレッシヴですし、爽快です。

それ以外の問題を述べるとすれば、このハイレゾナクソスですがゆえにたまーに48kHzとかあるのですが実はまさに、なのです。48kHz/24bitなのです。できれば96kHzのほうがよかったように思うんですよねえ。臨場感という意味では多少劣るのが残念。しかし24bitですのでノイズがなくクリアなのは、生き生きとした演奏がしっかりとアグレッシヴに聴こえるのに寄与しているように思います。

 


聴いているハイレゾ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第1番ハ長調作品21
交響曲第2番ニ長調作品36
ペーター・シュタンゲル指揮
タッシェンフィルハーモニー
(Naxos Edition Taschenphilharmonie)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。