今月のお買いもの、令和2(2020)年5月に購入したものをご紹介しています。シリーズで取り上げています、e-onkyoネットストアにて購入しましたハイレゾのファジル・サイが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集から、今回は第7回として第19番~第21番「ワルトシュタイン」をとりあげます。
第19番と第20番は、続く第21番よりもずっと早い時期に作曲されたものと言われていますが、その違いはサイが弾いてもくっきりしているのが印象的。ですが、サイはそれぞれをしっかり歌い上げているんです。
特に、第19番と第20番を聴きますと、なるほど、もしかするとこの二つは習作のピアノ・ソナタを分割してソナチネとしてしまったのかもしれないねえとはっきり思える演奏でもあるのです。しかも、ただたんに分割したのではなく、一度バラバラにして再構成したみたいな。
これは、サイの演奏で再構成を試みても面白いなあと思っています。かといって、flacでかつ著作権が紐づけられているデジタルデータだと、それは簡単ではありません。ではどうするのか?ひとつの方法は、この音源をmp3に変換する、という方法です。もちろん、WAVでもいい。ようするに、flac以外の音楽ファイルに変換してあげればいいわけです。それで、ピアノソナタらしく各楽章を再構成したら一体どうなるか?
実は、そんな企画を今月ネット上で試みます。このブログではとり上げませんが、結果がどうなのかは、エントリ上げられると面白いかもなあと思っています。その時までしばし待たれよ!
と宮崎駿監督のように言ってみましたが、取り合えず、ワルトシュタインへと移りましょう。第19番と第20番もそうなんですが、ワルトシュタイン、なんともアグレッシヴ!それでいてカンタービレする演奏は、ベートーヴェンという芸術家の内面性すら浮かび上がらせるような感すらあります。愉悦、英雄気取り、あるいは繊細さ・・・・・人間が持つ聖と邪、裏表、などなどのいろんな要素が浮かび上がってきます。こういう演奏、待ってました!
本当にここまで、この全集買って損したかなあ?という不安が一切ないんです。そんな不安をすべていい意味で裏切り、ワクワクさせてくれます。本当に素晴らしい!でもこれでバジェットプライスなんですよ実は・・・・・お買い得でした。
クルレンツィスとムジカ・エテルナにはないワクワク感が、ここにはあります。第22番以降も期待持てます!
聴いているハイレゾ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
ピアノ・ソナタ第19番ト短調作品49-1
ピアノ・ソナタ第20番ト長調作品49-2
ピアノ・ソナタ第21番ハ長調作品53「ワルトシュタイン」
ファジル・サイ(ピアノ)
(Warner Classics)
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