かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:アシュケナージが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集9

東京の図書館から、府中市立図書館のライブラリをご紹介しています。シリーズで取り上げている、アシュケナージが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の第9集です。

この第9集、収録曲はアンダンテ・ファボリWoO.57と、「ハンマークラヴィーア」です。

ハンマークラヴィーアは、こうしてみてみるとベートーヴェンのピアノ・ソナタの中では大曲だということがわかりますね。どんなピアニストでも、ハンマークラヴィーアはこれだけで一つ独立させますから。というのもCD時代までの話ではありますが・・・・・

とはいえ、アシュケナージも演奏時間は30分ほど。でも、快速だとは全く感じないです。ゆったりと味わいながら弾くそのピアノは、時として快速部分があるにせよ、もっと長く、しかしそれが冗長には聴こえないんです。

そういう演奏があるのが「現代」という時代なのかもしれません。アンダンテ・ファボリも誠実な演奏。それがゆえに、どこか抑揚に乏しくて、WoOになっているのかなと感じたり。特にハンマークラヴィーアと比較してしまうと、その差が歴然だったり。

本当にピアノって楽しい!なぜもっと早くその魅力に気が付かなかったんだろうって思うんですよ、ええ。翻って見るに、我が家はピアノ曲って聴かない家だったな、と。父はオーディオチェックでいろんな音楽を流してはいましたけど、大抵ジャズや昭和歌謡が中心だったことからピアノがそこから排除されていたなという気がします。ジャズ・ピアノだってあるはずですけれど、しかしトランペットやベースなどほかの楽器ばかり。

それは父が長野県の生まれということもあるのかもしれませんけれど、その影響を私も幼少期にはもろにかぶっていた、ということになります。その目を見開かせてくれたのが、「クラシック音楽道場」の美しきピアニストたちだったわけで、本当に感謝しかありません。

まあ、「ピアノが弾きたい!」という私の願いを封じるためだったかもしれませんが・・・・・ピアノ、金かかりますからねえ。父が好きなスキーやスケートに行けない!という事態も発生したかもしれないので・・・・・まあ、しょうがないか、と父は許そうと思っています(というか、とっくに許してますけれど)。

特に、ピアノ演奏は感染症という側面から言えば、消毒も簡単な楽器ですし、もっとホールはどんどん許可してほしいなあと思います。夜のお仕事に比べれば、一体どれくらいリスクあるのかなあって思います。ソナタくらいはもう解禁でいいと思うんですけどねえ・・・・・

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
アンダンテ・ファヴォリ ヘ長調WoO57
ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調作品106「ハンマークラヴィーア」
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。