かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~アシュケナージが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集6

東京の図書館から、府中市立図書館のライブラリをご紹介しています。シリーズで取り上げています、アシュケナージが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集、こんかいは第6集を取り上げます。

いやあ、勘のいいひとならお分かりかと思いますがー、そうなんです、前回第7集を取り上げていて、今回が第6集と、ひっくり返っているんです。これ、私のミスなんです、

PCでは、第〇集とかつけているわけでは必ずしもないためなんです。リッピングの時にうまくやればできますけれど、それ実に面倒な作業なので・・・・・orz

そのため、ひっくりかえってしまいましたが、特に「テンペスト」が入っているのがこの第6集の素晴らしい点なのかなと思います。その抒情と感情が入り混じる壮麗な演奏と対比する第18番、そしてソナチネで二つ合わせて一つのソナタだともいわれる第19番と第20番のそれぞれのかわいらしさを丁寧にかつ大胆に弾くだとか、本当に聴きごたえあるものです。

アシュケナージと言えば近年は指揮者として知られている存在でしたが、そもそもはピアニストであるわけで、こういった演奏がもっと取り上げられてもいいよなあと思います。もちろん神様ではないですから、全部の演奏がいいなんてわけないですが、それでもアルバムになるだけ、これはどうもなあというものはないのがさすがです。いや、プロなら当たり前でしょっていう声が聴こえてきそうですが・・・・・

プロだって人間ですし、私たち聴衆も人間です。好き嫌いがあって当然ですし、ゆえにこの演奏はどうもなあと思うのが当然ですし、そこには主観が入るのも当然なわけです。そこで重要なのは「貶めないこと」だと思います。アンチカラヤンだと貶める人が多いのですが、私は時代を勘案しながら、批判はすれども貶めず、を貫いています。それはアシュケナージでも全く変わることはありません。ただ、文明論としての「カラヤンのみ批判」は本当に唾棄しますけれど。ならどこまであなたは現代文明を批判して生きていくの?ということなんですよね。それはまた別の機会に譲るとして。

このアルバムでのアシュケナージの演奏は、大小さまざまな「波」が立っている、という感じ。その波がスピーカ越しに押し寄せ、私はそこでどう泳いでいくのか?という感じです。テンペストが大きな波。それを超えてしまえば、波は小さいもの。しかし、台風が遠くにいるので引きは強い、みたいな。

雷雨の夜が明けた東京は、梅雨の花がきれいでした。アシュケナージの全集でこの第6集を忘れているよと、雨が教えてくれたのかもしれません。いや、職場では時間に間に合わなかった人もいるので、本当に大変な夜でしたけれど・・・・・

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
ピアノ・ソナタ第17番ニ短調作品31-2「テンペスト
ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調作品31-3
ピアノ・ソナタ第19番ト短調作品49-1
ピアノ・ソナタ第20番ト短調作品49-2
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。