かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:グリーグ 室内楽全集2

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、3回シリーズでグリーグ室内楽全集をとりあげていますが、今回はその第2集を取り上げます。

この第2集では、ヴァイオリン・ソナタ第3番と、チェロ・ソナタが収録されています。

この2曲は作曲年代が近く、チェロ・ソナタのほうが早く1883年、ヴァイオリン・ソナタ第3番が1886年に作曲されています。グリーグの作風が充実してきた時期の作品だけあって、二つとも味わい深い作品です。

ja.wikipedia.org

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そのうえで、北欧風な感じもありつつ、どこか懐かしさすら感じるその作風は、何度聞いても暖かく、サロンでの演奏を想定した、人間味あふれる作品だといえます。特にチェロ・ソナタはチェロのソリストとして兄のヨーンを想定しているせいか、特に暖かいものです。

新型コロナウイルスによって、今までの生活が一変している現在において、こういった温かみがある作品を聴きますと本当に癒されます。演奏するソリストたちもどこかグリーグの「誰かを思っている」という面を大切にしているように感じます。誰かを大切にする想いへの共感と言い換えてもいいのではないでしょうか。

管弦楽作品を得意としなかったグリーグ。だからこそ、室内楽作品には素晴らしいものが詰まっている、なんて誰も教えてくれないんですよね。たどり着いた私は本当に幸せです。ぜひ読者の皆様、こんな時期だからこそグリーグを聞いてみてくださいませ。苦しみの中で何か見えてくるかもしれません。

 


聴いている音源
エドゥアルド・グリーグ作曲
ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調作品45
チェロ・ソナタ イ短調作品36
アレクサンドル・ヴィンニツキ―(ヴァイオリン)
ウラジーミル・オフチンニコフ(ピアノ、第3番)
アレクサンドル・ルーディン(チェロ)
ウラジーミル・スカナヴィ(ピアノ、チェロ・ソナタ

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。