かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:飯森範親指揮日本センチュリー響のハイドン・ツィクルス9

今月のお買いもの、令和2年3月にe-onkyoネットストアで購入したものをご紹介します。飯森範親指揮日本センチュリー交響楽団ハイドン・ツィクルスの第9集です。

第9集まで来ますと、演奏も肩の力が抜けてきますし、本当に楽しんでいる感じがとても好印象です。特にこの第9集では、のびのびとした演奏が快活で、どこか日本のオケにある、楽譜と格闘しなきゃ!的なおどおどしい感じもないのがいいですね~。

それが、実は3年前の公演だというんですから・・・・・日本センチュリー響はちょうどよくストックを持っているなあと思います。ちょうどこの第9集が出たのが今年初め。そう、中国で新型コロナウイルスが蔓延し始めた、というタイミング。

そんなタイミングで第9集が出て、それが2017年収録だと言うんですから。まだ3年分の録音ストックがあるわけです。

この第9集はハイドン晩年に近い時期に作曲された作品が多いという点が注目でしょうか。このシリーズは結構ハイドンのあらゆる時期から抜き出すことが多いのですが、全てハイドン50代の作品なのです。時期的には最早モーツァルトがもてはやされ始めた時期に書かれた作品ばかり。かといって古めかしいのかと言えばそんなことは全くありません。むしろ、ハイドンのこういった作品を聴きながら、モーツァルト交響曲を書いていたんだなあと思うと、むしろハイドンの才能の豊かさを感じます。

演奏のテンポもいい感じですし、この第9集に関しては本当に素晴らしい演奏だと言っていいでしょう。ハイレゾだからこその臨場感は、いずみホールの様子をちょっとだけ自分の部屋で再現することに貢献してくれますし。ほんとにこのハイドンに関しては、192kHzまで要らないって思います。少なくとも、PCで聴いたりスマホで聴いたりする範囲内なら、96kHzで十分だと思いますし、今回も選択は96kHzです。それで不足を感じることはほとんどありません。PCスピーカーで聴く場合で少し不満を感じる程度。けれどもそれはおそらく2way辺りのもっといいスピーカーに替えれば、ほとんど解消することだと思っています。

もっとホールの残響などを自家薬籠中のものにオケがしてしまえば、もっといい演奏になると思います。さらに今はステイホームで、ようやく緊急事態宣言が解除されたとはいえ、コンサートが再開までこぎつけるにはまだ時間がかかりそうな雰囲気の中では、ハイドンあたりの編成ならできるだけ収録もしくは配信はできるようであってほしいなあと思います。さすれば、96kHzでも残響響きまくりという状況すらあると思います。

こういった録音を売るのもいいと思いますが、ぜひとも日本だけではなく全世界のクラシック・ファンの方向を向いて、演奏活動を再開してほしいと願っています。おそらく、海外のファン、特にアジアですが、新型コロナウイルスが終息すれば、必ずや日本まで聴きに来るはずです、それは日本のファンも、ヨーロッパへ出掛けて行って、本場の演奏会を聴きに行くということをすることと一緒ですから。

そのあたりが貪欲だと、オケが消えるということは最小限度で済むのでは?と私は思っています。少なくとも、日本センチュリー響はそれだけの実力を持っていると判断していいので、ぜひとも今後のコンサートの在り方に一石を投じることをやってほしいなあと思います。

 


聴いているハイレゾ
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
交響曲第92番ト長調Hob.I:92「オックスフォード」
交響曲第76番変ホ長調Hpb.I:76
交響曲第90番ハ長調Hob.I.90
飯森範親指揮
日本センチュリー交響楽団
(Exton ovcl00715)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。