かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~:小金井市立図書館~:イタリア・リュート小品集

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリをご紹介します。今回はイタリアのリュート小品集です。

リュートは以前もご紹介したことがあるかと思いますが、ギターのような楽器です。主にバロック時代まではポピュラーな楽器であり、有名な作曲家もたくさん作品を書いています。

特にイタリアはリュートの作品が多いのですが、このアルバムはそんなイタリアの作曲家の作品を収録しており、手っ取り早く作品に触れるいい機会となっています。

とはいえ、リュートという楽器がある意味現代では復興楽器となっているせいもあって、名前を聴いたことのない作曲家ばかりがずらりと並んでいます。おそらく、このアルバムに収録された作品の作曲家で我が国で広く知られているのは、フレスコバルディだけではないでしょうか。

ja.wikipedia.org

けれども、1曲目~6曲目のカプスベルガーはフレスコバルディとほぼ同じ時代の作曲家です。

ja.wikipedia.org

しかも、ドイツ名がついていると思いきや、イタリア人ですしね。ほかの二人の作曲家、メリーもピッチニーニも、ほぼ同時代の作曲家です。メリーだけは確認できなかったですけれども一応17世紀に活躍した人だったようです。

ja.wikipedia.org

これらの作曲家たちが活躍した17世紀という時代は、ルネサンスからバロックへと音楽が移り変わっていく時代です。つまりは時代の転換期なんですね。かつ、実は天文学的にはマウンダー極小期の直前でもあります。ここに収録されている作品のほとんどが短調であることは、単純には言えませんがどこか時代を感じるように私は思います。

ja.wikipedia.org

イタリアバロックというと、どこか明るい雰囲気を想起すると思いますが、むしろ哀愁漂う作品が多いのに驚かされます。もちろん明るいものもありますが、一辺倒ではありません。楽しさの裏にはらむ危機のような・・・・・それは今、新型コロナウイルスに侵されている現代社会とどこかダブります。

では、演奏者はイタリア人なのかというとこれが日本人なのです。演奏する佐藤豊彦さんは実は日本人リュート演奏の第一人者だそうで、私も借りて調べるまで恥ずかしながら全く知りませんでした。特に細かく歌い上げる演奏姿勢は、作品が持つ精神を掬い上げ、浮かび上がらせ、新たに光を当て、生命を与えているように感じます。

www.pippo-jp.com

淡々と弾いているように見えて実はそこに「歌」があります。歌が歌えない時代にこういう「歌」を聴きますと、歌いたい私としてはとてもホッとします。少なくともソロ演奏はそろそろ解禁にしてほしいものです、歌にせよ器楽にせよ。感染リスクを考えたり対策を考えることは、少なくともこれら作曲家たちが活躍した時代よりも現代のほうがよほどできるはずだから、です。それだけ科学技術が進化したと思いたいものです。

 


聴いている音源
ジョバンニ・カプスペルガー(伝1575~伝1650)作曲
トッカータ第1番
コレンテ第12番
トッカータ第6番
ガリアルダ第12番
トッカータ第8番
ピーヴァ
ピエトロ・パブロ・メリー(17世紀)作曲
半音階的カプリッチョ
コレンテ「アルフォンシーナ」
カプリッチョ「偉大なマティアス」
コレンテ「王妃」
アレッサンドロ・ピッチニーニ(CDでは「ピッチーニ」と記載)(1566~伝1638)作曲
トッカータ第20番
リチェルカーレ第1番
コレンテ第10番
フランスふうサラバンダ
トッカータ第12番
変奏つきチャコーナ
トッカータ第6番
ガリアルダ第4番
ジローラモ・フレスコバルディ(1583~1643)作曲
トッカータ
カンツォーネ「ヴィットーリア」
佐藤豊彦(リュート、テオルボ・リュート、キタローネ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方、そして新型コロナウイルス蔓延の最前線にいらっしゃる医療関係者全ての方に、感謝申し上げます。