今月のお買いもの、平成30年5月にディスクユニオン新宿クラシック館にて購入しました、マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲全集をシリーズでご紹介しています。今回はその3枚目です。
この3枚目には、第3番「英雄」と第8番が収録されています。それぞれ、革新的と言われる作品が一同に会したことになります。
マズアは淡々と音楽を奏でているように見えて、細部は歌わせたり、リズムを強調したり、実に多彩な演出をしています。それでもテンポとしては2つともそれほど速いってわけではないんですが、とても情熱的に聴こえるから不思議です。
もちろん、時としてクレッシェンドしていくときに不足だなあって思う部分もあり、それならクルレンツィス/ムジカ・エテルナのほうがいいかもねって思うときもあります。けれども、結局最後は納得してしまうだけの説得力を持っているんです。ここがこのアルバムにおけるマズアとゲヴァントハウスの演奏の魅力ですね。
むしろ、東欧、特に旧東ドイツの演奏の中では最も出色な演奏だと思います。第3番の情熱あふれ、かつ端正な演奏は素晴らしい!こんな英雄を待っていた!もちろん、もっとアグレッシヴな演奏のほうがいいとは思いますが、それこそ、クルレンツィスがやるべき仕事だと思っています。マズアのような古い世代の人にそれを求めるのは酷ですね。
この演奏には、マズアのスタイルだとか、ポリシーが詰まっているからです。そしてそのスタイルとポリシーに共鳴し、ともに作り上げていくゲヴァントハウス。そこが聴きどころなのですから。古いながらも、新しいものを志向していく・・・・・結果、それほど新しいものではないんですが、けれども当時の東欧の演奏の中では個性的になっている。それをわたしたちは存分に愉しめばいいのではと思います。下手すれば、アグレッシヴな演奏はカラヤン的にもなりかねないんですけどねえ・・・・・アンチ・カラヤンの方々。
それでも批判するのであればどうぞって感じです。少なくとも、私は批判精神を持ちつつも、この演奏は大いに評価するものです。
聴いているCD
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
交響曲第8番ヘ長調作品93
クルト・マズア指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。
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