かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:バッハ オルガン作品全集12

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、イゾワールが演奏するバッハのオルガン作品全集を取り上げていますが、今回はその第12集です。

まずは第11集に続けての6つのソナタ。そして2曲め以降はケーテン〜ライプツィヒにかけて作曲されたコラールやプレリュードとフーガなどが並んでいます。

本当にキラキラする演奏ですし、多分、作品がそれほど圧迫感のないものばかりからだと思うのですが、けれどもこれぞバッハという気がします。

まず、時代的にマウンダー極小期が終わり、世の中が明るくなってきたという側面と、バッハ自身の内面の多様性とが、これらの作品にはみられるとおもいます。

その上で、バッハは妻を亡くし、子もなくしているんですね、、これらの作品を作曲した時期・・・・・

哀しみも苦しみも、そして喜びも、作品の中に詰まっている。イゾワールはそれをしっかりとすくい上げているように思います。この第12集は、世俗曲と宗教曲が並んでいるとも言えるわけで、中には同じオルガン曲であれ?聴いたことがあるぞ、という作品すらあります。バッハがニヤリとする顔が浮かぶようです。

そんなバッハのお茶目で、しかし人間として苦しみぬいた中で紡ぎ出された作品を、イゾワールもまた、同じ人間として咀嚼して掬い上げています。キリスト教音楽なのに、私は聴いていて如来の存在を感じます・・・・・

こういった普遍性が見える演奏は、私好みです。イゾワールが人間として共感したことに私自身が共鳴して、また私自身も共感しています。同じ仲間だ!と思える演奏は、私に幸せと勇気を与えてくれます。




聴いている音源
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
ソナタ第6番ト長調BWV530
プレリュードとフーガ イ長調BWV536
「われ汝に別れを告げん」BWV736
コラール「心よりわれこがれ望む」BWV727
コラール「バビロンの流れのほとりに」BWV653b(「17のコラール」)
プレリュード ハ長調BWV943(「5つの小さなプレリュード」)
コラール「わが確き望みなるイエスは」BWV728
プレリュードとフーガ ハ短調BWV546
トリオト長調アダージョアレグロBWV1027(オブリガード・チェンバロヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ第1番)
プレリュードとフーガ ニ短調BWV539
アンドレ・イゾワール(オルガン)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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