かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ラ・リュー レクイエムほか

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、今回はラ・リューが作曲したレクイエムとミサ曲を収録したアルバムを御紹介します。

ラ・リューって誰?っていう人が多いと思います。ルネサンス期に活躍した作曲家です。

ピエール・ド・ラ=リュー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A9%EF%BC%9D%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC

まあ、様式的なことはこのウィキですべて語られているのかなって思います。確かに、第1曲目のレクイエムを聴けば、そこにジョスカン的なサウンドがありますから。ただ、珍しいのは、この演奏だけなのかもしれませんが、トロンボーンが使われているって言う点です。

レクイエムでも、そしてミサ「苦しみは栄光もて回復せり」でも、ともにトロンボーンが使われています。トロンボーン以外にもいくつかの楽器が使われていますが、少ないです。珍しい編成だって思いますよね?けれどもこの編成、すでにこのブログではブルックナーのモテットでご紹介しています。

マイ・コレクション:ブルックナーのモテット
https://yaplog.jp/yk6974/archive/1048

ブルックナーのオリジナルかと思いきや、そもそもルネサンス期にその源流は或るんですよね。もっと言えば、ブルックナーは明らかに、西欧宗教音楽の延長線上に作品を作っているってことなんです。これは意外とブルヲタも知らない事実でして、此のアルバムは極端に言えば、ブルックナーに通じるルネサンス音楽の至宝を収録していると言えるでしょう。

楽器のみの部分もあったりして、聴く者を決して飽きさせないのも素晴らしく、内容的に充実しています。

演奏するはラヴィエ指揮パリ・ポリフォニーク・アンサンブル。こういった団体はさすがに日本にはありませんね。それゆえにブルックナーという作曲家は誤解されて受け入れられている側面もあるのかなって思います。ルネサンス音楽は質素ですが、その内省的音楽は素晴らしいものばかりです。特にレクイエムでは、その質素さをしっかりと傍寂感へと繋げており、外形的美など無縁です。

その内省的美を存分にしっかりとしたアンサンブルで表現しているのがすばらしい!いつしか涙すら出てきます。カンタービレも素晴らしいのですが、そのカンタービレしているのが目立たないほど、質素かつ内省的な素晴らしさが勝るんですよね。でもその一方でカンタービレしていますから、なぜか自然と落涙を禁じ得ないんです・・・・・素晴らしいですね。

是非ともブルヲタの方には、ライブラリにしてほしいアルバムです。




ピエール・ドゥ・ラ・リュー作曲
レクイエム「死者のためのミサ」
ミサ「苦しみは栄光もて回復せり」
ジョスリーヌ・シャモナン(ソプラノ)
ジョセフ・サージュ(カウンターテノール
アンドレ・ミュラン(テノール
ジョルジュ・アブドゥーン(バス)
シャルル・ラヴィエ指揮
パリ・ポリフォニーク・アンサンブル

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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