かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:パレストリーナ 教皇マルチェルスのミサ他

今回のマイ・コレは、パレストリーナのミサ曲を取り上げます。デイヴィッド・ヒル指揮、ウェストミンスター大聖堂聖歌隊の演奏です。

え、オケ付きじゃないの?と思われるかもしれません。そうです、久しぶりのアカペラです。そもそも、パレストリーナと言えば、ルネサンスの大作曲家で、その作品のほとんどが教会音楽であり、まさしく「ア・カペラ」(教会風)の作品であるからです。

ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8A

名前としては、ジョヴァンニ・ピエルルイージといいますが、パレストリーナの生まれであることから、後ろに「ダ・パレストリーナ」とつけられて呼ばれることが多く、それを略称して「パレストリーナ」と言われることが多い作曲家です。

この作曲家を知らないという人は意外に多く、オケ好きの人でも宗教曲に造詣が深い人であれば知られているのですが、管弦楽だけですと知らないという人がほとんどでしょう。しかし、合唱好きの人であれば一度は彼の作品を歌ってみたい!という人がほとんどである位、有名な作曲家です。

ウィキにもあるように教会音楽の父と呼ばれるほど宗教音楽に生涯を注いだ人でした。その中でも特に有名であるのが、このCDに収録されている第1曲目の「教皇マルチェルスのミサ」なのです。

教皇マルチェルスのミサ曲
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%99%E7%9A%87%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%83%9F%E3%82%B5%E6%9B%B2

これはごく普通のミサ曲・・・・・であるはずがありません。時代は宗教改革期。カトリックにおいても様々な論議がなされ、その中でミサ曲の内容が固まっていく時期に当たります。そんな時期の作品が、この教皇マルチェルスのミサなのです。

正直、この曲はモツレクよりも数段難しいのです。前奏なしに出るアンサンブルがまずそれを示していますし、また、ルネサンス独特の和声が、互いの声を聴くことを難しくします。ウィキの説明中の「音律」ですね。これがなれないと本当に難しい・・・・・・

実は、このCDを買った理由は、レファレンスなのです。当時入っていた合唱団で歌うことになって、いざ挑戦してみたら・・・・・いやあ、撃沈ですToT

それだけ、まったく無伴奏で合わすというのはとても難しいことなのです。楽器をやられている方はお分かりかと思いますが、いきなり合わせることほど、難しいことはありません。ただ、こういった作品を演奏すると、実力のアップにつながるので、他の団体の方々はぜひともこういった作品に挑戦してほしいと思います。

歴史的にもとても重要なミサ曲であることも間違いないのですが、ここでは前述のとおり、宗教改革期の意義ある作品とだけ申し上げるにとどめておきます。ぜひとも皆さんでリンク先をお読みになって学習してほしいと思います。ヨーロッパの歴史を背負った作品の一つであり、そしてプロテスタントカンタータが発展したように、カトリックではミサ曲が発展したのです。

そしてそれは後世、バッハの時代になって融合し始め(「ロ短調ミサ」)、古典派以降ではミサ曲が音楽史においても主流になります。その礎ともなった作品であると覚えておけば、他のルネサンスの作品を聴くときに困ることはないでしょう。

私はバードからルネサンスの作品は入りましたが、それから約数年間、ルネサンスの作品に興味を示し続けてきました。そして行き着いたのがこのミサ曲なのです。じつはこの曲を取り上げるに当たり、私がプッシュをした経緯がありまして・・・・・しかし、当時はほとんど歌いこなせなかった作品です。それは全く無駄ではなかったようで、その後退団後しばらくたって聴きに行ったコンサートでは、素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれました。

それこそ、こういった作品にチャレンジすることは決して無駄ではないことを、退団した団体が証明してくれたのは、とても嬉しかったですね。

演奏時間がマルチェルスのミサが38分とウィキの記述よりはずいぶんと長いのですが、これは人声では良くあることです。しかしその38分が決して長く感じないのは、さすがウェストミンスター大聖堂の聖歌隊です。カップリングのミサ・ブレヴィスは一方28分ほどですが、これも恐らくもう少し早くもできるでしょう。そのあたりは指揮者の好みによって変わるでしょう。まあ、速いテンポがいいとは限らない部分が、マルチェルスのミサにはあるのであまりウィキの時間を気にすることはないとおもいます。むしろ、私としてはこの演奏位がちょうどいいと思っています。



聴いているCD
ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ作曲
教皇マルチェルスのミサ
ミサ・ブレヴィス
デイヴィッド・ヒル指揮
ウェストミンスター大聖堂聖歌隊
(hyperion CDA66266)



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