かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から〜小金井市立図書館〜:ピノックが指揮するバッハのチェンバロ協奏曲全集1

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリを御紹介しています。今回はバッハのチェンバロ協奏曲全集を取り上げます。指揮はトレヴァー・ピノック、オケはイングリッシュコンサート、です。

まあ、有名どころではあるので、演奏自体は悪くはないんですが・・・・・・

まずは、バッハのチェンバロ協奏曲の説明と行きましょう。とはいえ、じつはヴァイオリン協奏曲などでこのブログでは既出なんです。つまり、バッハが移調して原曲が他にあったものをチェンバロ用に編居郁して使いまわすと言う、バロックならではの作品だと言えます。

チェンバロ協奏曲 (バッハ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%AD%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2_(%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F)

このウィキの説明の優れている点は、チェンバロ協奏曲でひとまとまりの項目になっている点です。このほうが第1番〜第8番までをいちいち解説するよりもはるかにわかりやすいと思います。

この第1集では3番までが収録されていますが、その3つの作品それぞれ、原曲がヴァイオリン協奏曲であることが分かります。コレギウム・ムジクムのために「作曲した」というよりは、元々あった作品をコレギウム・ムジクムのために編曲したというほうが実際だったのではと思います。

さて、説明はこんなところにして・・・・・演奏なわけです。ピノックとイングリッシュ・コンサートのコンビと言えば、まあ、可もなく不可もなくって感じかなって思いますが、実際演奏を聴いても、まあ、こんなものかなってところです。

と言うのは、モーツァルトの戴冠ミサの時のような、なんだかただ演奏したというとは違って、気品と生命力はあるんですが、多分、レコーディング・エンジニアの腕が下手なんでしょうね、チェンバロが一部弱いんです・・・・・

或は、オケが大きすぎるのか。これ、ガーディナー指揮のモーツァルトと同じなんですよね。オケはもう少し音が小さくていい!って思うんですが・・・・・

第1番の第3楽章ではバランスがいいんですが、第1楽章ではどこかおかしい・・・・・そんなことないですよ、通常。どうも1980年代までの古楽演奏はピリオドを使えばいいという演奏が、特にイギリス系統のオケでは多すぎるなって思います。勿論、ピリオドを使うから古楽演奏であるわけですけれど・・・・

でも、現代でも当時でも、オケのバランスを取ったり、指揮者とソリストが話し合って表現を決めたりするのは、同じであるはずです。それをやらないで演奏が成立するほど、音楽は甘いものではありません。それは別にクラシックに限らず、もっとシンプルなポピュラーでも、ジャンルを問わず同じです。例えば、ジャズセッションとか、ロックギターとか。それとクラシックとが違うなどと言うことがあるわけないんです。

ところが、どこかクラシックだと違うようにおもってないかなあって思うわけなんです。モダンと古楽では何が違うかと言えば楽器の性能であって、その認識がほんとうにあるのかなって思います。

録音年代が、これまた1980年前後なんですよねえ。だからなのかもしれません。市民権を古楽が得ていませんから。それでも、ガーディナーよりは録音は良いって思います。チェンバロとオケとのバランスはまだいいですから・・・・・

比較的いい演奏が、録音でダメになるということはよくあることです。それは例えばカラヤン指揮ベルリン・フィルで顕著であるわけなんですが、カラヤンがエンジニアリングに口出しすぎだからということはあります。けれどもこのピノック指揮イングリッシュ・コンサートではそんなことがないのに、なんです。恐らく、古楽演奏におけるレコーディングの実績がまだ足らなかったんでしょうね。それでも、オケとチェンバロとのバランスが改善されているのは、優れていると思います。

現代だと、チェンバロであろうがピアノであろうがどっちでもいいよと思いますが、この演奏の時代だと、やはり演奏はモダンじゃないとねえ・・・・・って言われるだろうなって思います。できれば小金井市も、他の古楽演奏のも一つでいいので、持っていればなあって思います。




聴いている音源
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
チェンバロ協奏曲第1番ニ短調BWV1052
チェンバロ協奏曲第2番ホ長調BWV1053
チェンバロ協奏曲第3番ニ長調BWV1054
トレヴァー・ピノック指揮、チェンバロ
イングリッシュ・コンサート

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




このブログは「にほんブログ村」に参加しています。

にほんブログ村 クラシックブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ
にほんブログ村